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障害年金を受給すると国民健康保険料は安くなる?仕組みを解説

国民健康保険料1

「障害年金をもらえるようになったら、国民健康保険料も安くなるらしい」。そんな話を耳にしたことはないでしょうか。結論から言うと、障害年金そのものを理由に保険料が自動的に減額される制度があるわけではありません。ただし、障害年金は非課税所得のため、国民健康保険料を計算する際の「所得」には含まれません。この仕組みによって、同じ額の収入がある人と比べると、結果的に保険料の負担が抑えられることになります。似たような話に、国民年金保険料の「法定免除」という制度もあり、この二つを混同している方も少なくありません。この記事では、国民健康保険料の仕組みと、混同されやすい国民年金保険料の「法定免除」との違いを、障害年金を専門とする社労士が整理して解説します。

目次

国民健康保険料の仕組みと、障害年金との関係

まずは、国民健康保険料がどのように計算されているかを押さえておきましょう。

国民健康保険料は「均等割・平等割・所得割」で構成される

国民健康保険料は、加入者一人ひとりに定額でかかる「均等割」、世帯単位でかかる「平等割」、そして所得に応じてかかる「所得割」などを合計して計算されます(資産割を設けている自治体もあります)。所得がまったくない世帯であっても、均等割・平等割の部分は発生するのが基本的な仕組みです。この計算方式は市区町村ごとに条例で定められているため、均等割・平等割の金額や、資産割の有無は、お住まいの自治体によって差があります。

障害年金は非課税所得のため、所得割の計算に含まれない

所得割を計算するもとになる「所得」には、給与所得や事業所得、老齢年金などの雑所得が含まれますが、障害年金(障害基礎年金・障害厚生年金)は非課税所得のため、この所得割の計算には含まれません。つまり、障害年金だけで生活している方は、所得割がかからない、または低く抑えられるケースが多いということです。「障害年金をもらうと保険料が安くなる」という話の実態は、この仕組みを指していることがほとんどです。

混同されやすい「国民年金保険料の法定免除」との違い

国民健康保険料2

「障害年金を受けると保険料が免除される」という話には、実はもう一つ別の制度が混ざっていることがよくあります。

法定免除は国民健康保険料とは別の制度

障害基礎年金1級・2級を受給している方は、申請によって「国民年金保険料」の支払いが全額免除される「法定免除」という制度の対象になります。これはあくまで国民年金保険料についての制度であり、今回のテーマである国民健康保険料とはまったく別の話です。名前が似ているうえに、どちらも「保険料」という言葉が使われているため、この2つを混同してしまうと、「障害年金をもらえば健康保険料も免除されるはず」という誤解につながりやすいのです。まずは「国民年金保険料」と「国民健康保険料」という、そもそも別の制度・別の財布であることを整理しておくことが大切です。

法定免除を受けると将来の年金額に影響することも

法定免除を受けた期間は、老齢基礎年金の受給資格期間としてはカウントされますが、将来受け取る年金額には、免除を受けなかった場合に比べて反映される割合が下がります。将来の年金額を増やしたい場合は、本人の意思で保険料を納める「任意納付」を選ぶこともできます。目先の負担軽減と将来の年金額、どちらを優先するかによって選択は変わってくるため、迷う場合は一度相談してみるとよいでしょう。

障害年金をもらい始めたら、国民健康保険料も自動的に免除になると思っていました…。

社労士

それは国民年金保険料の「法定免除」という別の制度と混同されているかもしれません。国民健康保険料は自動的に免除されるわけではなく、所得の計算方法によって結果的に低く抑えられる、という仕組みなんですよ。

国民健康保険料がさらに軽減される仕組み

障害年金が所得に含まれないこと以外にも、保険料の負担を抑える仕組みがあります。

国民健康保険料3

世帯の所得に応じた低所得者軽減(7割・5割・2割)

世帯全体の総所得金額等が一定基準以下の場合、均等割・平等割の部分が7割・5割・2割のいずれかの割合で軽減される制度があります。障害年金は所得に含まれないため、他に大きな収入がない世帯であれば、この軽減の対象になりやすくなります。この軽減は多くの場合、申請をしなくても、市区町村が前年の所得をもとに自動的に判定してくれます。同じ世帯に他の家族がいて、その方に一定以上の所得がある場合は、世帯全体の所得で判定されるため、軽減の対象にならないこともあります。ご自身の障害年金だけでなく、同じ世帯の状況も含めて確認しておくとよいでしょう。

自治体独自の減免制度がある場合も

これに加えて、一部の市区町村では、経済的な事情で保険料の納付が困難な方向けに、申請によって減免や徴収猶予を受けられる独自の制度を設けている場合があります。こうした制度の有無や要件は自治体ごとに異なるため、全国一律の基準として案内することはできません。お住まいの市区町村の国民健康保険担当窓口に、直接問い合わせてみることをおすすめします。

自分の住んでいる市に、そういった独自の減免制度があるのか分かりません…。

社労士

制度の内容は自治体によって異なりますので、お住まいの市区町村の国民健康保険の窓口に確認するのが一番確実です。私たちにご相談いただければ、確認の仕方も含めて一緒に整理できますよ。

国民健康保険料と障害年金に関するよくある質問

Q. 障害年金を受給すればすぐに国民健康保険料が下がりますか?

自動的に「下がる」というよりも、翌年度以降の保険料を計算する際に、障害年金が所得として算入されないことで、結果的に負担が抑えられるという仕組みです。国民健康保険料は毎年、前年1月から12月までの所得をもとに計算されるため、受給を始めた直後にすぐ保険料が変わるわけではなく、翌年度の算定から影響が出てきます。年度の途中で受給が決まった場合は、いつの時点の所得から反映されるのか、お住まいの市区町村に確認しておくと安心です。

Q. 家族の扶養に入っている場合はどうなりますか?

会社員の家族の健康保険の扶養に入っている場合は、そもそも国民健康保険には加入しないため、保険料の負担も生じません。ただし、障害年金を含めた年間収入が一定額(多くの場合180万円程度)を超えると扶養から外れ、自分で国民健康保険に加入する必要が生じることがあります。扶養の基準は加入先の健康保険組合によって異なるため、あわせて確認しておくと安心です。

まとめ:仕組みを正しく理解して、市区町村への確認につなげましょう

障害年金を受給しても、国民健康保険料が自動的に免除されるわけではありません。しかし、障害年金が非課税所得として所得割の計算に含まれないことで、結果的に保険料負担が抑えられ、低所得者軽減の対象にもなりやすくなります。国民年金保険料の法定免除とは別の制度であることを踏まえたうえで、自治体独自の減免制度の有無も、お住まいの市区町村に確認してみましょう。「何がどの制度に当てはまるのか分からない」という場合は、一つずつ一緒に整理することもできます。来所が難しくてもLINEで気軽にご相談いただけます。

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皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

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この記事を書いた人

請川 智章のアバター 請川 智章 社会保険労務士・障害年金専門

香川県観音寺市を拠点とする障害年金専門の社会保険労務士
登録番号第37250012号 香川県社会保険労務士会会員
精神疾患・身体障害・難病など幅広い傷病の障害年金申請をサポートし、香川・岡山・愛媛を中心に中四国全域からの相談に対応。

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