概要
- 年齢・性別・都道府県:50代・女性・香川県
- 傷病名:再発性多発軟骨炎、両側大腿骨頭壊死(人工関節置換術後)
- 主な症状:両股関節痛、歩行障害(杖・松葉杖使用)、立ち座り・階段昇降困難、姿勢変換時の強い痛み
相談から申請までの経緯
相談のきっかけ
風邪のような症状が続いていたため内科を受診したところ、精査の結果、難病である再発性多発軟骨炎と診断されました。その後、ステロイド治療の副作用として両側大腿骨頭壊死が判明し、右・左の順に股関節の人工関節置換術を受けることになりました。
左股関節の手術後、今後の仕事や生活への不安を感じたことをきっかけに、香川県を拠点とする当センターの社会保険労務士へご相談いただきました。
治療と生活の状況
発症当初は咳と夜間の発熱が続いており、市販の風邪薬を服用していましたが回復せず、かかりつけの内科を受診。血液検査でCRP高値が指摘され、より専門的な精査のため総合病院へ紹介転医となりました。
入院・精査の結果、再発性多発軟骨炎と診断され、ステロイドパルス療法を実施。退院後はステロイド薬の内服を継続しながら減薬を進めていきましたが、免疫低下のため外出が制限され、買い物など日常の用事はご家族が担うようになりました。
その後、より高度な医療機関へ転院し免疫抑制剤を導入。数値の改善が見られたため復職しましたが、製造現場での立ち仕事や重量物の取り扱いが続いたためか、徐々に股関節の痛みが強くなっていきました。
MRI検査の結果、ステロイド治療の副作用による両側大腿骨頭壊死が判明。右股関節はすでに手術が必要な状態であったため即日手術が予約され、令和6年5月に右股関節の人工関節置換術を施行。術後はリハビリを経て復職しましたが、今度は左足にも痛みが出始め、令和7年4月に左股関節の人工関節置換術を施行しました。
現在は事務所でのデスクワークに従事していますが、歩行には肘サポート付きの杖を常時使用し、長距離移動の際は松葉杖を使用しています。立ち座りや姿勢の変換時には強い痛みがあり、片足立ちは困難な状態です。更衣室では椅子を持ち込んで着替えるなど、職場でも多くの配慮を受けながら勤務を継続しています。
障害年金の申請までの経緯
左股関節の手術後、今後の生活や仕事への不安を感じたことをきっかけに、香川県の当センターへご相談いただきました。障害年金については十分な知識をお持ちではなく、「人工関節置換術を受けただけで障害年金が受給できる」ことをご存じではありませんでした。
当センターの社会保険労務士が経緯を確認したところ、右股関節の手術日(令和6年5月)の時点ですでに受給権が発生していたことが判明。遡及請求の可能性を検討し、申請を進めることになりました。
障害年金申請のポイント
- 初診日:令和5年1月・内科(かかりつけ医)
- 受給を決めた要因:人工関節置換術を施行した場合、初診日時点で厚生年金に加入していれば原則として障害厚生年金3級が認定されます。本件では右・左ともに置換術を施行しており、受給要件を満たしていました。
- 困難だった点と解決策:本来の障害認定日(初診日から1年6か月経過した日)よりも前に右股関節の手術が行われていたため、手術日を障害認定日とする特例が適用され、右股関節の手術日(令和6年5月)まで遡及した受給が可能となりました。また、右・左の手術がいずれも同一の医療機関で実施されていたため、現在の状態に関する診断書1枚に右手術日に関する記述も含まれており、認定日時点の診断書を別途取得する必要がなく、診断書取得費用の削減にもつながりました。
結果
等級
障害厚生年金3級認定
受給額
年金額 約62万円(遡及支給額 約113万円)
まとめ|人工関節と障害年金・遡及受給のポイント
今回のケースは、風邪のような症状から始まり、難病である再発性多発軟骨炎の診断、そしてステロイド治療の副作用による大腿骨頭壊死・人工関節置換術へと至った、非常に経過の長い事例でした。
「人工関節置換術を受けただけで障害年金が受給できる」という事実をご存じでない方は少なくありません。また、左右両側の置換術を受けた場合でも、先に行った手術の時点で受給権が発生していることがあり、適切なタイミングで申請しなければ遡及受給の機会を逃してしまうこともあります。
障害年金の申請には、初診日・障害認定日・特例の適用など、知っているかどうかで受給額に大きな差が出るポイントが数多くあります。香川県で障害年金の申請をお考えの方は、専門の社会保険労務士へ早めにご相談されることをおすすめします。
障害年金の申請でお困りではありませんか?
股関節の人工関節置換術後の障害年金申請、再発性多発軟骨炎・大腿骨頭壊死でお悩みの方は、香川県を拠点に中四国全域で対応する当センターの社会保険労務士へお気軽にご相談ください。
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