監修:社会保険労務士 請川智章(社会保険労務士登録番号 第37250012号/中四国障害年金相談センター 代表)
本記事は国民年金法・厚生労働省の通知・日本年金機構の公表情報に基づき作成しています。
この記事の結論
セカンドオピニオンで受診した病院は、原則として初診日になりません。初診日はその病気で初めて医師の診療を受けた日で(国民年金法第30条第1項)、セカンドオピニオンより前に受診した医療機関の日付が初診日です。
請求では、最初の医療機関で受診状況等証明書を取ります。
ただし最初のカルテがない場合、セカンドオピニオン先の記録が証明の手がかりになることがあります。
今の治療方針に迷いがあり、別の病院でセカンドオピニオンを受けた。その後、障害年金を考え始めたときに、「どの病院の受診日が初診日になるのか」で迷われる方は少なくありません。
セカンドオピニオンを受けたことで、初診日が変わったり、手続きで不利になったりすることはありません。この記事では、初診日の考え方と、セカンドオピニオン先の記録の活かし方を整理します。
セカンドオピニオンで受診した病院は、初診日になりますか?
なりません。初診日は、その病気で初めて医師の診療を受けた日で、セカンドオピニオンより前の受診日です。
国民年金法第30条第1項は、傷病について初めて医師または歯科医師の診療を受けた日を初診日と定めています。セカンドオピニオンは、すでに診療を受けている病気について別の医師の意見を聞くものなので、その前に必ず最初の受診があります。
そのまま転院しても、初診日は変わりません
日本年金機構は、同じ病気で医療機関を変えた場合も、一番初めに医師の診療を受けた日が初診日としています。セカンドオピニオンをきっかけにその病院へ移り、治療を続けることになっても、初診日は最初の医療機関の受診日のままです。
受診状況等証明書は最初の医療機関で取ります
初診日を証明する受診状況等証明書は、最初に受診した医療機関に書いてもらいます。セカンドオピニオン先で取る必要はありません。最初の医療機関と診断書を書く医療機関が同じなら、証明書自体が不要です。
セカンドオピニオンで病名が変わった場合、初診日はどうなりますか?

同じ症状の続きであれば、病名が変わっても初診日は最初の受診日のままです。
国民年金法第30条第1項は、病気とそれに「起因する疾病」をまとめて「傷病」とし、その傷病で初めて診療を受けた日を初診日としています。最初の医療機関と診断名が違っていても、症状がつながっていれば同じ病気の経過として扱われます。
ケースごとの考え方
| 受診の経過 | 初診日 |
|---|---|
| A病院で受診、B病院でセカンドオピニオン、A病院で治療を継続 | A病院の最初の受診日 |
| A病院で受診、B病院でセカンドオピニオン後、B病院へ転院 | A病院の最初の受診日 |
| セカンドオピニオンで病名が変わったが、同じ症状の続き | A病院の最初の受診日 |
| セカンドオピニオンで、最初の症状とは無関係の別の病気が見つかった | その別の病気で初めて診療を受けた日 |
最初の診断が違っていても同じ扱いです
初診日は病名が確定した日ではありません。最初の医療機関で別の病名と言われ、セカンドオピニオンで正しい病名が分かった場合も、最初に診療を受けた日が初診日です。
最初の病院の見立てに納得できず、別の病院で違う病名を言われました。最初の病院の受診は、なかったことになるのでしょうか。
社労士なかったことにはなりません。同じ症状で受診していれば、最初の病院の受診日が初診日です。当時の診察券やお薬手帳が残っていれば、大切に保管しておいてください。
ご自身のケースが当てはまるか、迷っていませんか
障害年金は、同じ傷病でも初診日や日常生活の状況によって結果が変わります。記事だけでは判断がつかない部分も多いので、気になる点があればお気軽にお声かけください。ご依頼前のご相談は無料です。
※LINEと問い合わせフォームは24時間受け付けています。しつこい勧誘は一切ございません。
最初の病院のカルテがないとき、セカンドオピニオン先の記録は使えますか?
使える場合があります。2番目以降に受診した医療機関の記録は、初診日を確認する参考資料になります。
厚生労働省の通知(平成27年9月28日 年管管発0928第6号)は、2番目以降に受診した医療機関の受診状況等証明書を、初診日を確認するための参考資料として例示しています。また、請求の5年以上前に医療機関が作成した診療録などに、本人が申し立てた初診日が書かれていれば、初診日と認めることができるとしています。
紹介状や問診票に経過が書かれていることがあります
セカンドオピニオンでは、最初の医療機関の紹介状(診療情報提供書)を持参し、問診で「いつ、どこで受診したか」を聞かれるのが一般的です。その記録に最初の受診時期が書かれていれば、初診日を示す手がかりになります。
記録が残っているうちに確認します
医療機関の記録は、年数がたつと廃棄されることがあります。最初の医療機関のカルテがあるかどうかと合わせて、セカンドオピニオン先に当時の記録が残っているかも、早めに問い合わせておきましょう。
セカンドオピニオンを受けると、障害年金の手続きで不利になりますか?

不利にはなりません。セカンドオピニオンを受けたこと自体が、審査の結果に影響することはありません。
障害年金の審査で見られるのは、初診日(その病気で初めて医師の診療を受けた日)の加入制度や保険料の納付状況、そして現在の障害の状態です。別の医師の意見を聞いたかどうかは、要件に含まれていません。
診断書は継続して診ている主治医に頼みます
診断書には、現在の症状や日常生活の状態を書いてもらいます。1回だけ意見を聞いたセカンドオピニオン先の医師より、継続して診療している主治医のほうが、生活の様子を踏まえて書いてもらいやすくなります。
受診歴は漏れなく申立書に書きます
病歴・就労状況等申立書には、セカンドオピニオンを受けた病院と時期も書きます。受診歴が抜けていると、診断書などとの食い違いを確認するのに時間がかかることがあります。
よくある質問
Q. 複数の病院でセカンドオピニオンを受けた場合、どこで受診状況等証明書を取りますか?
A. 最初に診療を受けた医療機関で取ります。セカンドオピニオンを何か所で受けていても、初診日はその病気で初めて医師の診療を受けた日です。それぞれの受診歴は、病歴・就労状況等申立書に時系列で漏れなく書いておきます。
Q. 健康診断で異常を指摘されてから受診した場合、初診日はいつですか?
A. 原則として、健康診断の日ではなく、その後に初めて医療機関を受診した日です。健康診断で指摘を受けたあと精密検査を受け、さらにセカンドオピニオンを受けた場合も、最初に医療機関を受診した日が初診日になります。
Q. セカンドオピニオンで治療方針が変わると、障害認定日も変わりますか?
A. 変わりません。障害の程度を判断する障害認定日は、原則として初診日から1年6か月を経過した日です(国民年金法第30条第1項)。手術や薬など治療方針が変わっても、初診日が変わらない限り障害認定日も同じです。
Q. セカンドオピニオン先の医師に、診断書を書いてもらうことはできますか?
A. 医師が作成に応じれば可能です。ただし診断書には現在の生活の状態を書く欄が多く、1回の受診では把握しきれないことがあります。日常の様子を把握している、継続して診療を受けている主治医に依頼するのが基本です。
まとめ:セカンドオピニオンの前の受診日が初診日です
セカンドオピニオンで受診した病院は初診日になりません。そのまま転院しても、病名が変わっても、同じ症状の続きであれば最初に医師の診療を受けた日が初診日です。まずは最初の医療機関と受診時期を確認し、カルテが残っているかを問い合わせるところから始めましょう。
最初のカルテがない場合も、セカンドオピニオン先の記録などから初診日を示せることがあります。判断に迷うときは、書類を集める前の段階でもご相談ください。中四国にお住まいの方はもちろん、全国からのお問い合わせに対応しています。来所が難しくてもLINEで気軽にご相談いただけます。
参考資料
・国民年金法 第30条(e-Gov法令検索)
・障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて(厚生労働省)
・用語集「初診日」(日本年金機構)
・受診状況等証明書を提出するとき(日本年金機構)
LINEでのご相談手順(24時間受付)
当センターでは、外出が難しい方や遠方にお住まいの方でもスマートフォン一つでご相談いただけるよう、公式LINEでの無料相談を承っております。全国どこからでもご利用いただけます。
ご相談の流れは以下のとおりです。難しい入力は必要ありません。

- 下記のボタンをタップすると当センターの公式LINE画面に移動しますので、「友だち追加」ボタンからご登録をお願いいたします。
- ご登録後、当センターから案内メッセージが自動で届きます。
- 案内に記載された①〜④の選択肢から当てはまるものを選び、番号とお名前(姓だけでOK)をお送りください。(例)② 山田
- 内容を確認次第、社労士より直接お返事いたします。詳しいご事情はこちらから順番にお伺いしますので、まずは番号だけで大丈夫です。
皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。
※スマートフォンからそのまま追加できます。
※しつこい営業等は一切行いませんのでご安心ください。
💡あわせて読みたい関連記事
・受診状況等証明書が添付できない申立書の書き方
・健康診断で異常を指摘された日は初診日になる?例外も解説
関連ページ
お問い合わせはこちら
ご来所いただかなくても、お電話・メール・LINEのやり取りだけで申請まで完了できます。
香川県観音寺市の事務所を拠点に、全国どこからのご相談にも対応しています。









