香川県の中讃エリア(丸亀・坂出・善通寺など)にお住まいで、障害年金の申請を考え始めた方へ。
「まずは近くの年金事務所に行って話を聞いてみよう」
そう思われるのは、ごく自然なことです。
しかし、実務の現場を知る社労士としてあえて厳しくお伝えすると、「とりあえず」の気持ちで、何の準備もせず年金事務所の窓口へ行くのは、受給の可能性を自ら下げてしまうリスクがあります。
特に丸亀市や坂出市には年金事務所がないため、足を運ぶだけでも一苦労です。
せっかく時間をかけて行ったのに、
「今日は何も進まなかった」
「言わなくていいことまで言ってしまい、後悔している」
という事態にならないよう、地元の実情に合わせた「損をしないためのコツ」を詳しく解説します。
丸亀・坂出・善通寺にお住まいの方の窓口は「善通寺年金事務所」

まず、中讃エリアにお住まいの方が最初につまずくのが「どこに行けばいいのか?」という点です。
市役所ではなく、なぜ年金事務所に行く必要があるのか
丸亀市役所や坂出市役所にも「保険年金課」などの窓口はあります。
しかし、障害年金の相談において、市役所の窓口で対応できるのは、原則として「初診日に国民年金に加入していた方(障害基礎年金のみの方)」に限られます。
初診日に会社員として厚生年金に加入していた方は、最初から年金事務所へ行く必要があります。
また、市役所では年金記録の深い分析や、複雑なケースの判断が難しい場合も多く、「詳しくは年金事務所へ」と案内されるのが一般的です。
二度手間を防ぐためにも、最初から年金事務所を視野に入れるのが効率的です。
善通寺年金事務所へのアクセスと予約の注意点
中讃エリア(丸亀市・坂出市・善通寺市・宇多津町・多度津町など)を管轄しているのは、善通寺年金事務所です。
丸亀や坂出からは車で20〜40分ほどかかりますが、ここで注意したいのが「予約制」であることです。
年金事務所の相談窓口は非常に混み合っており、予約なしで行くと1〜2時間待たされることも珍しくありません。
最悪の場合、「今日は予約でいっぱいです」と出直しを命じられることもあります。
また、駐車場も限られているため、予約時間の15分前には到着しておくといった、地元の地理感覚に合わせたスケジュール管理が求められます。
【要注意】公務員などの「共済組合」の期間がある方は窓口が異なることも
基本的には善通寺年金事務所で全ての記録を確認できますが、一点だけ注意が必要なのが「公務員や私立学校の教職員」など、共済組合に加入していた期間がある方です。
初診日に共済組合の組合員であった場合、年金事務所ではなく各共済組合の窓口(高松市内にある各省庁の共済窓口や私学共済の拠点など)が申請の窓口となるケースがあります。
年金事務所でも一般的な年金記録の確認はできますが、詳細な制度の説明や実際の書類提出先が異なり、「ここでは手続きが完結しない」と案内されることが少なくありません。
「せっかく善通寺まで行ったのに、結局高松の共済窓口へ行くことになった」という事態は、ただでさえ体調が優れない中での大きな精神的ダメージになります。
ご自身に共済期間がある場合や、窓口がどこになるか不安な方は、事前に電話で確認するか、当センターのような専門家へ一度状況をお聞かせください。
年金事務所へ「とりあえず」行く人が失敗する3つの理由
年金事務所の職員は公務員(日本年金機構の職員)です。彼らは「手続きを正しく受理する」プロではありますが、あなたの「受給を勝ち取るための味方」ではありません。
「病歴・就労状況申立書」の準備不足による時間の浪費
窓口に行くと、これまでの病状や生活状況を聞かれます。
ここで、記憶が曖昧なまま
「だいたいこれくらいから悪くなりました」
「当時は少し働けていました」
と答えてしまうのが、最も危険なパターンです。
窓口で話した内容は記録に残ります。
後から
「やっぱりあの日が初診日でした」
「本当は全く動けませんでした」
と訂正しようとしても、最初の発言と矛盾が生じると、審査で「信憑性が低い」と判断される原因になります。
記憶に頼ってその場で話すのではなく、事前に事実関係を整理してから臨む必要があります。
初診日の証明(受診状況等証明書)がないままの相談
障害年金の審査で最も重要なのは「初診日」です。
これが確定していない状態で窓口に行っても、職員は「一般的な説明」しかできません。
「もしここが初診日なら、これくらいの金額になります」という仮定の話で終わってしまい、具体的な申請手続きには一歩も進めないのです。
病院が廃院していたり、カルテが破棄されていたりする場合、年金事務所の窓口で「証明が取れません」と言うと、あっさり「では難しいですね」と突き放されることもあります。
しかし、代替手段はあります。それを知らずに諦めてしまうのが、準備不足による最大の「損」です。
年金事務所の「窓口」で受けられるアドバイスの範囲を知る
年金事務所の窓口は、あくまで
「提出書類が形式通りに整っているか」
「納付要件を満たしているか」
といった、事務手続きを円滑に進めるための場所です。
窓口の担当者は、個別の病状が認定基準の何級に該当するかといった「受給の可能性」を断定する立場にはありません。
そのため、相談時に「今の状況では難しいかもしれません」といったニュアンスの言葉をかけられることがあっても、それはあくまで事務的な側面からの一般的な見解に過ぎないのです。
障害年金の本当の審査は、提出された書類に基づいて別の審査機関で行われます。
窓口での一言で「自分は対象外なんだ」と判断してしまう前に、医学的な基準や実務上の過去の事例に照らして判断できる社労士などの専門家へ、セカンドオピニオンを求めることが非常に重要です。
社労士が教える「準備不足」で損をしないためのチェックリスト
善通寺年金事務所の重い扉を開ける前に、以下の3点だけは必ず確認・準備してください。
年金記録(納付要件)の確認は自分でもできる
そもそも、年金保険料を一定期間納めていなければ、どんなに症状が重くても障害年金は1円も受け取れません。
これを「納付要件」と言います。
これは「ねんきんネット」で確認するか、年金ダイヤルに電話して「障害年金の納付要件を満たしているか確認したい」と伝えれば、事務所に行かなくても教えてもらえます。
まずはこの「土俵に乗れるかどうか」の確認が先決です。
診察履歴を「自分史」としてまとめておく

精神疾患などで通院期間が長い場合、記憶は必ず混同します。
- 最初にどこの病院へ行ったか(内科や心療内科など、病名が付く前でもOK)
- 転院の時期と理由は何か
- 働けていた期間と、その時の具体的な仕事内容
これらをA4用紙1枚程度に「自分史」としてまとめて持参してください。
これがあるだけで、窓口での相談の質が劇的に上がります。
最初の一歩が「その後の審査」すべてを決める
繰り返しますが、年金事務所での初回の相談内容は、その後の審査にずっと付いて回ります。
不用意に「一人で買い物に行けます」「体調が良い時は散歩しています」と答えたことが、「日常生活に支障なし」という評価に繋がってしまう怖さを知ってください。
「自分の状態をどう表現するのが適切なのか。」それを自分一人で判断するのは非常に困難です。
だからこそ、最初の一歩を踏み出す前に、専門家の目を通しておくことが重要なのです。
💡 あわせて読みたい:受給の可能性をさらに高めるためのヒント
今回の記事と併せて、ぜひ読んでいただきたい過去のコラムを紹介します。
「どのタイミングで相談すべきか」迷っている方へ
[障害年金の相談はどのタイミングでするべき?よくある相談時期と判断の目安]
「まだ早いかな?」と思っているうちに、受給できるはずの年金を逃してしまうことがあります。
最適な相談時期をプロの視点で解説しています。
「病院への伝え方」に不安がある方へ
[障害年金の申請で病院に伝えておくべきこととは?診断書依頼前の準備ポイント]
年金事務所の次に高い壁となるのが、主治医への診断書依頼です。
実態に即した診断書を書いてもらうための具体的なコツをまとめています。
まとめ:地元・香川の専門家として、最短ルートの受給をサポート

善通寺年金事務所は、私も業務で頻繁に足を運ぶ場所です。
窓口の特性や、中讃エリアにお住まいの方がどのような壁にぶつかりやすいか、地元の社労士として熟知しています。
障害年金の申請は、マラソンのようなものです。
最初に向かう方向を間違えてしまうと、どんなに努力してもゴール(受給)に辿り着けません。
もしあなたが今、丸亀市や坂出市、善通寺市で「障害年金の手続きを始めよう」と考えているなら、まずはその足を止めて、一度当センターにご相談ください。
中四国障害年金相談センターへの問い合わせ
私たちは、香川県の皆様の「最初の一歩」を正しく導くために存在しています。
善通寺年金事務所へ行く前に、あなたのこれまでの経緯を整理し、受給に向けた戦略を一緒に立てましょう。
「とりあえず」行くのではなく、「完璧な準備」をしてから臨む。
それが、あなたが手にするべき権利を確実に守るための、唯一の方法です。
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