障害年金の申請では、ご本人だけでなく家族が深く関わるケースが少なくありません。
特に精神疾患や高齢の方、症状の波が大きい場合には、
- 本人が手続きを理解できない
- 医師に状況をうまく説明できない
- 書類作成が大きな負担になる
といった理由から、家族が前面に立つ場面も多く見られます。
一方で、
「家族が代わりに全部やってもいいのか」
「どこまで関わっていいのか」
が分からず、不安になる方も多いのが実情です。
この記事では、障害年金の申請において家族ができること・できないことを、具体例を交えて整理します。
家族が「できること」は意外と多い

まず結論から言うと、家族が関われる範囲はかなり広いのが実情です。
申請準備・書類作成のサポート
家族は、次のような場面で申請を支えることができます。
- 初診日の整理(通院歴の聞き取り・資料探し)
- 病歴・就労状況等申立書の下書き作成
- 日常生活の状況を文章にまとめる
- 必要書類の収集・管理
- 年金事務所への付き添い
特に「病歴・就労状況等申立書」は、家族だからこそ把握できる生活実態が重要になる書類です。
医師への説明を補足すること
診察時に、
- 本人がうまく話せない
- 症状を軽く言ってしまう
- 調子の良い部分だけ話してしまう
というケースは非常に多くあります。
このような場合、家族が
- 日常生活での困りごと
- 症状が悪化したときの様子
- 本人が自覚していない変化
を補足的に伝えることは、適切な診断書作成につながります。
家族が「できないこと」もあります

一方で、家族が関われない・注意が必要な点もあります。
本人の意思を無視した申請はできない
障害年金は、あくまで本人の権利です。
たとえ家族が生活を支えていたり申請が必要だと感じてたりする場合でも、本人の意思を無視して申請を進めることはできません。
特に、「本人が申請を拒否している」「内容を全く理解していないまま進める」といったケースでは、慎重な対応が必要です。
家族の判断だけで症状を決めつけることはできない
申立書や医師への説明では、事実を伝えることが重要です。
家族の主観だけで、「実態以上に重く書く」「医師の判断と食い違う内容を強調する」と、書類の整合性が取れなくなることがあります。
代理申請はできる?できない?
よくある質問が「家族が代理で申請できるのか」という点です。
原則は本人申請、ただし例外あり
原則として、障害年金は本人申請です。
ただし、次のような場合には家族が実質的に手続きを進めることが認められます。
- 本人が重度の障害で手続きが困難
- 委任状を作成できる状態
- 成年後見人・保佐人・補助人がいる場合
実務上は、家族が準備を進め、本人が最終確認するという形が多くなります。
家族が関わるときの具体例
実際によくあるケースを挙げます。
精神疾患で本人が説明できないケース
- 家族が日常生活の様子を整理
- 医師への説明文を作成
- 診察時に同席して補足説明
→ 診断書の内容が具体的になり、認定につながりやすくなります。
高齢の親の申請を子がサポートするケース
- 通院歴の整理
- 書類の記入・提出
- 年金事務所とのやり取り
→ 手続きの負担を大幅に軽減できます。
家族が関わるからこそ注意したいポイント

家族が前面に出すぎると、次のような問題が起こることもあります。
本人の状態が正しく伝わらない
家族が説明しすぎると、「本人の言葉」が薄れてしまう場合があります。
申請では、「本人の状況+家族の補足」というバランスが重要です。
まとめ|家族の関わり方が申請の質を左右します
障害年金の申請では、家族ができることは多いです。
ただし、本人の意思と事実に基づく整理が不可欠で無理に代行するのではなく、支える姿勢が重要という点を押さえておく必要があります。
家族が適切に関わることで、
- 申請の負担が軽くなる
- 実態が正しく伝わる
- 不支給リスクを下げられる
ケースは少なくありません。
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