こんにちは。中四国障害年金相談センターの社会保険労務士、請川です。
「障害年金を申請したいけれど、何から始めたらいいのか分からない」「書類が多くて不安…」という声をよく聞きます。
障害年金は、生活の支えとなる大切な制度ですが、申請には細かいルールや手順が多く、つまずきやすい部分もあります。
今回は、申請をスムーズに進めるための5つのポイントを、専門家の立場からわかりやすくご紹介します。
①初診日の証明を早めに確保する

受診状況等証明書とは?
障害年金の申請では、初診日(最初にその病気やけがで医師の診察を受けた日)を証明することが非常に重要です。
この日に、どの年金制度に加入していたか(国民年金・厚生年金など)によって受給できる障害年金の種類が決まります。
初診日を証明するためには、病院で「受診状況等証明書」を発行してもらう必要があります。
これは、「いつ・どの病気で受診したか」を正式に証明する書類で、原則として初診の医療機関に依頼して作成してもらいます。
カルテがない場合の対応
初診の医療機関にカルテが残っておらず、この証明書を発行できない場合には、お薬手帳や診察券、過去に取得した診断書や紹介状のコピーなど、自分で保管している資料が初診日を裏づける参考資料として役立ちます。
特に5年以上前の受診ではカルテが廃棄されていることも多いため、できるだけ早い段階で医療機関に確認・依頼しておくことが大切です。
診断書の内容を理解して依頼する

診断書の役割
申請時には、医師が作成する「診断書」が必ず必要になります。
この診断書の内容が、障害等級(1〜3級)の判断に直接関わります。
医師に伝えるべきポイント
医師に「日常生活でどんな支障があるのか」を具体的に伝えることが重要です。
たとえば、「家事ができない」「仕事を続けられない」「外出が難しい」といった生活の実態を正確に伝えることで、医師も実情に即した内容を記載しやすくなります。
病歴・就労状況等申立書は「生活の具体例」を書く

書類の目的
この書類は、これまでの通院や就労の経過、症状の変化を自分でまとめるものです。
「いつ入院した」「いつ退職した」といった事実を並べるだけではなく、「どんな症状で困ったのか」「生活がどう変わったのか」を具体的に書くことが大切です。
書き方のコツ
たとえば次のような実際のエピソードを加えると、申請書の説得力が高まります。
- 朝起きられず遅刻や欠勤が続いた
- 人と関わることがつらく退職した
- 家事ができず家族の支援が必要になった
客観的な事実と生活上の困難さをセットで書くと、読み手に伝わりやすくなります。
書類はコピーを必ず残す
控えの重要性
提出する書類は、必ずコピーや写真で控えを残すようにしましょう。
再提出を求められたり、内容確認が必要になる場合があります。
提出時の注意点
郵送で提出する場合は、簡易書留やレターパックなど記録が残る方法を利用し、提出日や控えをしっかり保管しておくと安心です。
専門家に早めに相談する

専門家に相談するメリット
障害年金の申請は、書類の不備や初診日の証明不足で「不支給」となるケースも少なくありません。
社会保険労務士など、障害年金に詳しい専門家に早めに相談することで、準備の段階からスムーズに進められることが多いです。
相談のタイミング
「自分でやってみたけど難しい」「どの病院の初診か分からない」などの段階でも大丈夫です。
早めに相談することで、時間のロスや書類のやり直しを防ぐことができます。
まとめ
障害年金の申請は、「書類の多さ」に気を取られがちですが、一つひとつの準備を丁寧に進めることが最も大切です。
特に、初診日の証明と診断書の内容が大きなカギになります。
困ったときは、無理をせず専門家に相談してみてください。
中四国障害年金相談センターでは、初回相談を無料で行っています。
「申請の流れを知りたい」「自分が対象になるか確認したい」など、どうぞお気軽にご相談ください。
