「箸がうまく使えない、ボタンが留められない」
「足がしびれて、少し歩くだけですぐに休んでしまう」
手根管症候群や腰部脊柱管狭窄症による手足のしびれは、経験した人にしかわからない激しい痛みや違和感を伴います。
無理をして仕事を続けた結果、症状が悪化し、退職や休職を余儀なくされるケースも少なくありません。
こうした状況で検討すべきなのが「障害年金」です。
しかし、「しびれだけで本当にもらえるのか?」と不安に思う方も多いでしょう。
今回は、手根管症候群や脊柱管狭窄症で障害年金を受給するための認定基準と、申請を成功させるための実務的なポイントを専門家が解説します。
「たかがしびれ」ではない。障害年金の対象になる基準とは?
障害年金の審査では、病名そのものよりも「その症状によって日常生活や仕事にどれだけ支障が出ているか」が重視されます。
しびれや痛みの結果、身体の機能がどれくらい制限されているかが評価の対象となります。

手根管症候群などの「上肢(手)の障害」
手の障害では、主に「つまむ」「握る」といった手指の細かい動作や、筋力、関節の動く範囲がチェックされます。
- 両手の親指と人差し指で、正確につまむことができない
- 握力が著しく低下し、重いものを持てない
- 字を書く、食事をするなどの動作に著しい困難がある
これらの状態が一定の基準を満たせば、2級や3級に認定される可能性があります。
脊柱管狭窄症などの「下肢(足)の障害」
足の障害では、主に「歩行能力」が重要な判断基準となります。
脊柱管狭窄症に特有の「間欠性跛行(歩くと痛みが出て、休むと回復する)」も重要な評価ポイントです。
- 杖や歩行補助具がないと歩けない
- 100メートル歩くのに何度も休憩が必要である
- 階段の上り下りが手すりなしではできない
こうした「移動の困難さ」が客観的に証明されることが必要です。
審査を左右する「診断書」の書き方と注意点
障害年金の申請において、最も重要な書類は医師が作成する「診断書」です。
しかし、医学的な「重症度」と、障害年金の「認定基準」にはズレがあることが多いため、以下の点に注意が必要です。
- 「できる」と「無理すればできる」を区別する:
診察室で一時的に頑張って動かせたとしても、それが日常生活で持続できなければ意味がありません。
普段の「一番困っている状態」を正確に医師に伝えることが不可欠です。 - 補助具の使用状況を明記する:
サポーター、コルセット、杖などを使用している場合は、必ずその旨を記載してもらいます。 - 労働への影響を具体化する:
「しびれがある」だけでなく、「しびれのため、精密な作業ができず、事務作業に通常の3倍の時間がかかる」といった具体的な就労制限を反映させることが大切です。
社労士が教える!認定を勝ち取るための「準備」

手根管症候群や脊柱管狭窄症は、手術をすれば治るとみなされ、審査が厳しくなる傾向もあります。
しかし、手術後も症状が残っている場合(後遺症)や、高齢・合併症などで手術ができない場合は、十分に受給のチャンスがあります。
ご自身で「まだ大丈夫」と我慢せず、まずは現在の生活状況をメモにまとめ、客観的な不自由さを整理することから始めましょう。
まとめ:動けなくなる前に、経済的な安心を
手足のしびれは、あなたの身体が発しているSOSです。無理をして働き続け、取り返しのつかない状態になる前に、障害年金というセーフティネットを活用することを検討してください。
一人で書類を準備するのが難しい、医師にどう伝えればいいかわからないという時は、当センターのような専門家が全力でサポートいたします。
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