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障害年金コラム・お役立ち情報

双極性障害(躁うつ病)の障害年金申請|「元気な時の記録」こそが認定を左右する理由

精神疾患の中でも、双極性障害(躁うつ病)は障害年金の申請において「最も判断が難しい」と言われる疾患の一つです。
それは、症状が固定せず、激しい「気分の波」を伴うという、この病気特有の性質があるからです。
ご本人やご家族が日々どれほどこの波に翻弄され、心身ともに疲弊していても、書類上でその実態を正しく伝えられなければ、受給への道は遠のいてしまいます。
特に、一見すると「動けている」ように見える躁状態の期間をどう評価するかが、審査の命運を分けます。
今回は、なぜ「元気な時期(躁状態)」の記録こそが、あなたの受給を左右する重要な鍵となるのか、専門家の視点から詳しく解説します。

躁状態は「治った」わけではない。審査における落とし穴

障害年金の審査は、原則として「書類審査」です。
審査官が直接あなたに会って話を聞くことはありません。
そのため、提出する診断書や申立書の書き方一つで、あなたの病状は実態とは全く異なって解釈される危険性があります。

双極性障害2

躁状態が「健康」や「改善」と誤解されるリスク

障害年金の認定基準において、最も重要視されるのは「日常生活能力」です。
これは、一人で食事や入浴、掃除、買い物、社会的な手続きなどがスムーズに行えるかどうかを指します。
躁状態にあるとき、多くの患者さんは一時的に活動量が爆発的に増えます。
「一晩中掃除をし続けた」
「家中の不用品をすべて処分した」
「毎日休まずに外出した」
といった行動は、一見すると「家事や外出ができている」ように見えます。
しかし、これらは健康な人が行う「自立した活動」ではなく、病的なエネルギーに突き動かされた「過活動」です。
これを単に「活動的である」と書類に記載してしまうと、審査官には「症状が改善し、日常生活に支障がない」と誤解されてしまいます。
躁状態での活動は、その後に訪れる深刻な「うつ」の反動を孕んだ、極めて不安定な状態であることを強調しなければなりません。

診察室で見せる「明るい姿」が診断書に与える影響

障害年金の申請で最も強力な証拠となるのは医師が作成する「診断書」ですが、ここには診察時のあなたの姿が強く反映されます。
躁状態や軽躁状態にあるときは、気分が高揚し、多弁(おしゃべり)になります。
顔色も良く、医師の前でも
「先生、最近すごく調子がいいんです!」
「新しいビジネスを始めようと思っています!」
と、ポジティブな報告ばかりをしてしまいがちです。
診察室でのわずか5分から10分のやり取りで、医師が「この患者さんはもう大丈夫そうだ」と判断してしまうと、診断書の評価は一気に「軽い」ものになります。
「うつ状態で動けず、診察にも行けなかった期間」の苦しみは、躁状態で元気に話しているあなたの姿に隠れてしまい、結果として実態を反映しない診断書が仕上がってしまうのです。

周囲が気づかない「軽躁状態」の恐ろしさ

入院が必要なほどの「激しい躁」であれば、誰の目にも異常だと分かります。
しかし、社会生活を送る上でより深刻な影響を及ぼすのは、本人ですら「調子が良い」と勘違いしてしまう「軽躁状態」です。
軽躁状態では、一時的に仕事の能率が上がったように感じたり、社交的になったりするため、周囲からは「元気になったね」と言われることもあります。
しかし、その裏側では、後先考えない高額な買い物、周囲を振り回す自分勝手な振る舞い、過度な自信による無謀な計画が進行しています。
本人が「問題ない」と思っている時期こそ、実は「社会的な信用や貯蓄を切り崩している時期」であり、それ自体が重大な「日常生活の支障」であることを、書類上では明確に言語化する必要があります。

なぜ「元気な時(躁状態)」の記録が認定を左右するのか

双極性障害3

「うつ状態」で寝込んでいる時の記録は、誰が見ても「生活に支障がある」と分かります。
しかし、障害年金の等級を決定付けるのは、躁状態も含めた「平均的な日常生活の困難さ」です。

過活動や対人摩擦も「日常生活能力の欠如」の証拠

障害年金の認定において、単に「家事ができるか」だけでなく、「周囲と適切なコミュニケーションが取れるか」「社会的なルールを守れるか」も重要な判断材料です。
躁状態の時に、夜中に何度も友人に電話をかけたり、SNSで攻撃的な発言を繰り返して孤立したり、職場の上司に長文の批判メールを送り続けたりする行為は、立派な「社会性の欠如」です。
これは「適切な対人関係を築く能力が著しく損なわれている状態」を指します。
「元気だから動ける」のではなく、「病気によって自制心が効かず、社会生活を破壊してしまっている」という視点で記録を残すことが、受給の可能性を大きく広げます。

金銭トラブルや無謀な契約が生む「生活の破綻」

躁状態における判断能力の欠如は、具体的な「経済的損失」として現れます。
「数日で数十万円を使い果たした」
「必要のないローンを何組も組んでしまった」
「見知らぬ人に大金を貸した」
といったエピソードは、障害年金の審査において「自分自身の生活を適切に管理・維持できない」ことを示す非常に強い証拠になります。
また、躁の勢いで「今の職場は自分の才能を理解していない」と思い込み、何の準備もなく退職届を出してしまうような行為も、生活の基盤を壊す「障害による行動」です。
これらの出来事を単なる「性格の不一致」や「浪費癖」として片付けるのではなく、病気による「判断力の喪失」として医師や審査側に伝える必要があります。

躁状態の反動として訪れる「死にたくなるようなうつ」

双極性障害において、躁とうつはコインの表裏です。躁状態でのエネルギー消費が激しければ激しいほど、その後に訪れる「うつ」は深く、暗いものになります。
躁の時期に壊してしまった人間関係、積み上がった借金、放置された家事の山を、うつ状態の時に一人で眺め、自分を責め、絶望感に苛まれる。
この「波のサイクル」自体が、一人の力で社会生活を送ることを不可能にさせているのです。
躁状態のピーク時の記録があるからこそ、その後の「うつの深刻さ」が裏付けられます。
単発の症状を訴えるのではなく、このサイクルによって「安定した生活」がいかに阻害されているかを主張することが、認定を得るための核心となります。

主治医に伝えるべき「躁状態の実態」3つのポイント

医師は、限られた診察時間の中であなたのすべてを把握することはできません。
適切な診断書を書いてもらうためには、あなた(またはご家族)が「情報のハブ」になる必要があります。

睡眠時間の減少と比例する「活動の異常性」

医師が病状を判断する上で、最も客観的で信頼性の高い指標が「睡眠」です。
「元気です」と伝える代わりに、
「この3日間、1分も眠っていませんが、掃除機をかけたり料理を作ったりし続けていました。それでも全く疲れを感じません」
と伝えてください。
「睡眠が取れていないのに過活動である」という事実は、医学的に見て明らかな躁状態のサインです。
何日間そのような状態が続いたのか、その時間帯にどのような「異常な行動(深夜の洗濯、無意味な外出など)」をしていたかを記録して伝えることで、診断書の「日常生活能力」の判定は実態に近いものになります。

他者から見た「客観的なトラブル」を言語化する

自分の感覚は「躁」によって歪められてしまうことが多いため、家族や知人からの指摘をメモしておきましょう。

  • 家族から「話し方が異常に速くて、一方的で怖い」と言われた
  • 友人から「連絡が多すぎて困る。少し落ち着いてほしい」と言われた
  • 職場から「勝手な判断で仕事を進められると困る」と注意を受けた
  • 近隣から「夜中の騒音がひどい」と苦情が来た

これらはあなた一人の主観ではなく、社会との間に生じた「軋轢」の客観的な記録です。
こうした具体的なエピソードを医師に共有することで、診断書に「社会性の欠如」を正しく反映させることができます。

ライフチャート(気分グラフ)を活用した視覚的アピール

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双極性障害の「波」を口頭で説明するのは非常に困難です。
そこで有効なのが、縦軸に気分の高さ、横軸に日付をとった「ライフチャート(気分グラフ)」です。
診察の際にこのグラフを提示し、「今日はここ(躁の頂点)にいますが、実は先週まではここ(うつの底)で寝込んでいました」と視覚的に見せることで、医師は「現在の姿」に惑わされることなく、あなたの病状を「線」として捉えることができます。
このグラフがあることで、診断書の有効期間全体を通じて、あなたがどれほど困難な生活を送っているかを医師に深く理解してもらうことが可能になります。

🎥 あわせてチェックしたい関連動画

ここまで双極性障害の申請における「躁状態」の重要性について解説してきました。
しかし、実際の審査の現場では、文章だけでは伝えきれない「落とし穴」がまだ存在します。
「自分は受給できるのか?」という不安を解消するために、専門家の視点から「審査で損をする人・得をする人の決定的な違い」を動画で分かりやすくまとめています。
申請前に、ぜひ一度ご覧ください。

あわせて読みたい:受給の可能性をさらに高めるためのヒント

今回のコラムと併せて、以下の記事もぜひ参考にしてください。
障害年金の申請をより有利に進めるための具体的なノウハウをまとめています。

「医師に何を伝えるべきか」をもっと詳しく知りたい方へ

[障害年金の申請で病院に伝えておくべきこととは?診断書依頼前の準備ポイント]
躁状態の記録だけでなく、医師に診断書を依頼する際に「絶対に外せない基本事項」を整理しています。
先生とのコミュニケーションに不安がある方は必読です。

「うつ状態の時の判定基準」をより深く理解したい方へ

[うつ病で障害年金をもらうには?等級判断のポイントと申請成功のコツ]
双極性障害の「うつの波」が来た際、どのような基準で1級・2級といった等級が決まるのか。
精神疾患における審査の「実態」をプロの視点で詳しく解説しています。

まとめ:専門家の目を通すことで「波」を正しく可視化できるという提案

双極性障害の障害年金申請は、ご本人が「自分の状態」を最も客観的に把握しにくい時期(躁状態)があるからこそ、非常に難易度が高いと言えます。
本人が「絶好調だ」と感じている時ほど、その裏側で社会生活が崩壊していないかを見極める。
そして、その支障を医師や審査官に伝わる「言葉」に変換する。
それが、私たち社労士の役割です。
あなたの「激しい波」を、単なる個人の苦しみとして終わらせるのではなく、正当な社会的支援(障害年金)を受けるための「明確な根拠」へと変えていきましょう。

中四国障害年金相談センターへのお問い合わせ

香川県観音寺市を拠点とする「中四国障害年金相談センター」では、双極性障害の方の申請サポートを数多く手掛けています。
「自分のこの波は、年金の対象になるのだろうか?」
「医師にどう伝えれば、実態に即した診断書を書いてもらえるのか?」
と一人で悩まないでください。
地元の専門家として、あなたの今の生活実態を丁寧に汲み取り、受給に向けて全力で伴走いたします。
まずは、お気軽に無料相談から一歩を踏み出してみませんか。

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