概要
- 56歳・女性・愛媛県
- 両臼蓋形成不全性変形性股関節症
- 股関節の稼働制限、肩足立困難、階段昇降困難、ズボン着脱困難、長時間の立ち仕事制限
相談から申請までの経緯
相談
相談者様は、もともと看護師として忙しい業務を続けながら、右脚の痛みやしびれに数年悩まされていました。
整骨院や市販薬でしのいでいましたが、次第に症状は悪化し、靴下を履くために床に座り込まなければならないほど股関節の可動域が低下。
「そろそろ整形外科に行かなければ」と思うようになり、ようやく大きな病院を受診したところ、形成不全性股関節症が判明しました。
初診時点では「まだ手術は早い」と言われ、温存方針で経過観察が続きました。
しかし痛みは治まらず、夜間に眠れない日が増え、階段が使えないため 寝室を1階に移す生活上の工夫まで必要に。
手術の決断を経て人工関節置換を受けましたが、右脚には術後も時折痛みが残り、歩行や片足立ちに不安がある状態が続いていました。
生活の不安を抱える中、当センターへ相談されました。
治療と生活の状況
初診以降、形成不全による変形の進行と可動域制限により、以下のような影響が日常生活に出ていました。
- 靴下の着脱が困難で、足先まで手が届かない
- 夜間の疼痛で眠れない
- 長時間の立位が難しく、業務にも支障
- 階段昇降が困難で居住環境の工夫が必要
- 手術後も片足立ちが不安で生活動作に注意が必要
術後は一定の改善がみられたものの、筋力低下と残存痛が続き、日常生活にも配慮が必要な状態が続いていました。
申請までの経緯
形成不全性股関節症は、「先天的な股関節の形態異常」に分類されますが、初診が厚生年金加入期間中であれば障害厚生年金の対象になる という特殊な扱いがあります。
本件では初診日が確実に厚生年金加入中であったことと、手術後の状態が3級相当であったことがが明確だったため、適切に必要資料を整え、障害厚生年金として申請を行いました。
また、人工関節置換術を施行した日が初診日から1年6ヶ月経過日(通常の認定日)よりも早かったため手術日を障害認定日として認定日請求が認められました。
慎重な初診日の整理と、生活状況の正確な把握がスムーズな受給につながった事例です。
結果
等級
障害厚生年金3級認定
受給額 遡及額
年金額 約63万円
遡及受給 約330万円(5年遡及)
まとめ
形成不全性股関節症は、若い頃は症状が出にくく、悪化して初めて「先天的な形成不全」がわかることも珍しくありません。
本件でも、長年痛みを我慢しながら仕事を続け、状態が悪化してようやく正確な診断に至りました。
「昔から少し違和感があった」「年齢のせいだと思っていた」
――そんなケースでも、適切に初診日が整理できれば障害厚生年金の対象になることがあります。
生活に支障が出ている場合は、どうかお一人で悩まずご相談ください。
状況の整理から申請まで丁寧にサポートいたします。
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