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受給事例:線維筋痛症により障害厚生年金2級(54歳・女性)

概要

  • 54歳・女性・愛媛県
  • 線維筋痛症
  • 強い慢性疼痛、微熱・倦怠感・不眠の持続、光や音に対する過敏反応、動悸、不安感、家事困難、外出困難

相談から申請までの経緯

相談

ご相談者様は6年ほど前から腰痛に悩まされており、当初は「椎間板ヘルニア」と診断されていました。
しかし治療を続けても改善せず、やがて肩や肘、膝など全身のさまざまな部位に痛みが広がっていきました。
痛みは日によって部位も程度も異なり、服の締め付けや照明の光でさえ苦痛に感じるほど敏感な状態に。
ご本人のつらさを見かねたご主人様から「障害年金の申請ができないか」とご相談をいただきました。
当初は「認定日請求(過去にさかのぼっての申請)」も検討されましたが、当時は線維筋痛症と診断されておらず、症状も比較的軽かったため、事後重症請求(現在の症状に基づく申請)として進めました。

治療と生活の状況

発症当初は「腰の痛み」として治療が行われていましたが、時間の経過とともに痛みが全身に広がり、原因の特定が難しい状態が続きました。
痛み止めやブロック注射でも効果は一時的で、強い薬を服用しても症状は軽快せず、徐々に歩行や動作に支障をきたすようになりました。
また、日常の中で光や音にも過敏に反応し、カーテンを閉め切り、照明を落とした暗い部屋で過ごさなければならないほどになりました。
衣類のゴムや縫い目が肌に触れるだけで痛みが走るため、素材や形を選ばなければ着ることもできません。
痛みと不眠のために昼夜の区別がつかなくなり、1日の大半を横になって過ごす日々。
一人ではトイレや着替えも困難で、屋内でも歩くときはご主人の支えが必要でした。
運転中にもブレーキやハンドル操作が困難になり、事故の危険から車の運転もやめざるを得なくなりました。
最終的に大学病院での精密検査により「線維筋痛症」と診断が確定。
診断を受けたことで、長年の原因不明の痛みに対する不安が少し和らいだものの、依然として日常生活には大きな制限が残っています。

申請までの経緯

線維筋痛症は診断が難しく、原因が明確に特定されにくいため、障害年金の申請でも医師の理解と協力が欠かせません。
本件では、初診当時は別の病名で治療を受けており、症状も軽微であったため、認定日時点の診断書による遡及申請は難しいと判断し、現在の症状に基づく「事後重症請求」で手続きを進めました。
主治医に対し、日常生活の制限や痛みの程度を具体的に記した資料を提出し、生活上の困難を正確に反映した診断書を作成していただきました。
その結果、全身の慢性疼痛と日常生活能力の著しい制限が認められ、障害厚生年金2級の認定を受けることができました。

結果

等級

障害厚生年金2級認定

受給額

年金額 約130万円

まとめ

線維筋痛症は、検査では異常が見つかりにくく「理解されにくい病気」と言われています。
見た目では分からない痛みや疲労感のため、周囲からの理解を得られずに苦しむ方も多いのが現実です。

本件では、ご主人の支えのもと、医師との丁寧な連携と正確な記録の整理によって、無事に障害年金2級の認定を受けることができました。
長引く痛みで生活が制限されている方や、診断名が確定していない状態でお困りの方も、まずは専門家にご相談ください。
正しい手順を踏めば、線維筋痛症でも障害年金の対象となる場合があります。

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