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受給事例:統合失調症により障害厚生年金2級(41歳・女性)

概要

  • 41歳・女性・香川県
  • 統合失調症
  • 激しい感情の起伏、思考がまとまらない、家事が途中で止まる、強い疲労感と無気力、対人関係への不安
  • 被害妄想、摂食障害、清潔保持困難、育児放棄傾向、通院・服薬管理困難

相談から申請までの経緯

相談

ご相談者様は、育児と家事の両立に強いストレスを感じ、心身ともに限界を迎えておられました。
夜泣きの続く子どもの世話で睡眠不足が続き、感情の起伏が激しくなると家族に対して強く当たってしまうこともありました。
次第に料理や掃除などの家事が手につかなくなり、思考がまとまらず何もできない状態が続くようになりました。
一時は突発的に家を飛び出してしまうこともあり、後に医療機関を受診したところ「統合失調症」と診断されました。
治療を続けながらも日常生活を一人で送ることが難しい状況が続いており、ご主人から当センターへご相談いただきました。

治療と生活の状況

発症後は精神科での投薬治療を開始しましたが、症状は安定と悪化を繰り返していました。
家事や育児の多くを夫が代わりに担っており、料理・掃除・買い物といった日常生活の大半に支援が必要な状態が続いています。
通院は続けているものの、気分の落ち込みが強い日は身支度にも時間がかかり、外出すること自体が大きな負担になっています。
また、薬の量を増やされることに抵抗を感じて医師の前では元気に振る舞ってしまうこともあり、治療が難航することもありました。
社会的な関わりも極めて少なく、家族以外との交流はほとんどありません。
SNSなどで友人とやり取りすることもありますが、月に一度あるかないかの頻度で、人との接触が強い不安やストレスの原因となっています。
一時的にパート就労を試みたこともありましたが、1日勤務を続けることが難しく、すぐに退職を余儀なくされました。

申請までの経緯

当センターでは、ご家族からの聞き取りをもとに生活状況を丁寧に整理しました。
家事・育児・金銭管理など、日常生活の多くに援助が必要である実態を「日常生活能力の判定」とともに詳しく文書化し、医師の診断書にも反映していただきました。また、発症からの経過を時系列でまとめ、症状の変化と家庭内での支援状況を明確にすることで、より実態に即した申請内容としました。
その結果、日常生活能力の大幅な制限が認められ、障害基礎年金2級として無事に認定されました。

結果

等級

障害基礎年金2級

受給額

年金額 約130万円(子の加算額含む)

まとめ

本件では、育児や家庭生活の中で発症し、家族の支援なしでは生活が成り立たない状態でありながらも、外からは理解されにくい症状で苦しんでおられました。
ご家族の協力のもとで症状や生活の実態を丁寧に整理し、医師に正確に伝えたことで、適切な等級での認定につながりました。

統合失調症は症状の波が大きく、家庭内での支援状況が認定に大きく影響します。
同じように「家族が支えているけれど、どこまで申請できるのかわからない」とお悩みの方は、どうぞ一度ご相談ください。

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