メール よくある質問

ブログ

受給事例:糖尿病性網膜症・緑内障により障害基礎年金2級(61歳・女性)

概要

  • 61歳・女性・香川県
  • 糖尿病、糖尿病性網膜症、緑内障
  • 著しい視力低下、視野の欠損、視界不良、距離感が掴めない、階段や段差の見落とし、転倒危険、杖がなければ外出不能

相談から申請までの経緯

相談

ご相談者様は10年以上前に糖尿病と糖尿病性網膜症の診断を受け、治療を続けてこられました。
通院を継続しながら経過を見ていましたが、やがて視力の低下が進み、さらに緑内障の診断も受けました。
視野の欠損や距離感のつかみにくさから、日常生活にも支障が出るようになり、「障害年金の対象になるのではないか」との思いから当センターにご相談いただきました。

治療と生活の状況

初診時の糖尿病性網膜症の段階から、両眼へのレーザー治療を繰り返し行いながら経過を観察してきました。
しかし、治療を続けても視力の改善は見られず、視野も徐々に狭まっていきました。
その後、白内障の手術を経て、緑内障の診断を受けることとなりました。
次第に湯飲みにお茶を注ぐことさえ難しくなり、距離感のずれからこぼしてしまうことが増えました。
外出時は杖を使用して慎重に歩いていましたが、段差やガラス扉などに気づかず危険を感じる場面が多く、最終的には自動車の運転免許も返納されました。
現在は一人での外出が困難なため、買い物は息子さんに依頼するか、生協の宅配サービスを利用されています。
家事も十分には行えず、週に一度は娘さんが訪れて掃除を手伝ってくださっています。
屋内でも転倒防止のため玄関に手すりを設置し、生活動線上には極力物を置かないよう工夫しながら過ごされています。
視力の低下から、読書や編み物などこれまでの楽しみも難しくなりましたが、家族の支えを受けながら安全を第一に生活されています。

申請までの経緯

眼の障害に関する障害年金の申請では、視力と視野の検査データが非常に重要です。
そのため、主治医に障害年金の認定基準や必要な検査方法を丁寧に説明し、診断書に必要な項目が正確に反映されるよう進めました。

また、長期間にわたる治療経過と視力の変化を時系列で整理し、「視力・視野の障害が日常生活にどのような影響を与えているか」を詳しく文書化しました。
その結果、通院や生活における実際の支障が明確に評価され、障害基礎年金2級として認定されました。

結果

等級

障害基礎年2級認定

受給額

年金額 約83万円

まとめ

本件のご相談者様は、特別支給の老齢厚生年金を受けられる年齢に該当していました。
通常、この年齢では厚生年金部分のみが支給されますが、障害年金3級以上に該当する場合は特例として、厚生年金に加えて基礎年金も支給される制度があります。
今回はその特例に該当し、老齢年金と障害年金のどちらをどの形で受給するかを選択することになりました。
結果として、「基礎年金部分は障害年金」「厚生年金部分は老齢年金」と組み合わせて受給することができ、障害基礎年金のみの場合よりも多くの年金額を受け取ることができました。
このように、老齢年金の受給年齢に達している方でも、障害の程度や年金加入歴によって受給の仕方を柔軟に選ぶことが可能です。
糖尿病や眼疾患による視力障害でお悩みの方は、老齢年金との関係も含めて一度専門家にご相談いただくことをおすすめします。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る