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受給事例:混合性結合組織病(MCTD)とうつ病により障害厚生年金3級(45歳・女性)

概要

  • 45歳・女性・徳島県
  • 混合性結合組織病(MCTD)、うつ病
  • 手指・足先の痺れ・痛み・腫れ・強張り、レイノー症状、慢性的な全身倦怠感、関節痛、筋肉痛
  • 不眠、歩行・立位・階段昇降困難、指先動作の障害、抑うつ、無気力、引きこもり、希死念慮

相談から申請までの経緯

相談

ご相談者様は、10年ほど前から手足の血流障害や痛みに悩まされており、当初はリウマチを疑って受診したところ「混合性結合組織病(MCTD)」と診断されました。
薬物療法を続けながらも、手指の腫れや痛みが強く、タイピングや細かい作業が難しくなり、勤務を続けることが困難になりました。
一度は退職して療養しましたが、再就職後も症状の波が大きく、冬場を中心に痛みと疲労で思うように働けない状態が続き、最終的に退職を余儀なくされました。
その後はご実家で静養していましたが、動けない日が多く、精神的にも落ち込みが強まったため、心配したご家族の勧めで当センターにご相談をいただきました。

治療と生活の状況

MCTDの診断以降、長年にわたり通院と服薬を続けておられますが、全身の痛みと倦怠感が強く、症状が改善することはありませんでした。
特に手指や関節の腫れにより、ペンを持つ・ボタンを留める・タオルを絞るといった動作が難しく、日常生活の多くを家族の支援に頼らざるを得ない状況でした。
痛みの波が強く、体調の良い日でなければ通院することも困難。
また、階段の上り下りや歩行にも支障があり、屋内移動ですら支えが必要なこともあります。
精神的にも、長引く痛みと就労困難による孤立感から抑うつ状態が悪化し、うつ病の診断を受けました。
現在は内科と心療内科の双方に通院し、服薬を続けながらも、自宅でほとんどの時間を横になって過ごしておられます。

申請までの経緯

ご本人は「うつ病と膠原病の両方があっても、年金の対象になるのか」と不安を抱かれていました。
MCTDによる身体の機能障害(手足の可動域制限や歩行困難)と、うつ病による日常生活動作の制限の両方について丁寧に整理し、医師に診断書を依頼しました。
結果として、MCTD・うつ病いずれも3級相当と判断されましたが、併合認定(加重評価)はされず、今回はMCTD(肢体の障害)による障害厚生年金3級での受給を選択しました。

それぞれの障害で更新時期が異なるため、今後は病状に応じてどちらで継続するか検討していく予定です。

結果

等級

障害厚生年金3級

受給額

年金額 約60万円

まとめ

混合性結合組織病(MCTD)は、リウマチや膠原病など複数の自己免疫疾患の特徴を併せ持つ非常に難治性の疾患です。
体の痛みや腫れ、倦怠感などが長期に続き、季節や体調により症状が大きく変動します。
今回のご相談者様も、長年にわたる通院と服薬を続けながらも、痛みと疲労のために日常生活や就労が著しく制限されていました。
また、精神的な不調も併発しており、身体と心の両面から支援が必要な状況でした。
障害年金の申請では、身体の動作制限や痛みだけでなく、「それにより生活がどのように制限されているか」を具体的に伝えることが重要です。
慢性疾患や難病でも、適切に経過を整理し申請を行うことで、支援を受けながら生活を整えることが可能です。

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