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受給事例:双極性感情障害・アルコール依存症により障害厚生年金3級・3年遡及180万円(46歳・男性)

概要

  • 46歳・男性・香川県
  • 双極性感情障害、アルコール依存症
  • 感情コントロール困難、不眠、食欲不振、意欲低下、アルコール依存、対人恐怖、自己否定感、無気力
  • 判断力・集中力の低下、自責感、希死念慮

相談から申請までの経緯

相談

ご相談者様は、職場のストレスや家庭内の不和から不眠・食欲不振が続き、精神的に限界を感じて受診されました。
当初は「睡眠障害」として薬の処方のみを受けていましたが、服薬をためらううちに状態は悪化。
周囲からも「気分の波がある」「怒りっぽくなった」と指摘され、再診の結果「双極性感情障害」と診断を受けました。
その後、感情の浮き沈みが激しくなり、休職を余儀なくされました。
静養のつもりが次第に無気力となり、昼間から飲酒を繰り返すようになり、アルコール依存の傾向も現れました。
仕事を続けたいという思いと、現実に動けない苦しさの狭間で苦しみ、生活リズムや対人関係が完全に崩れていきました。

恒例のご両親に頼りきりの生活では将来が不安だと障害年金のご相談をいただきました。

治療と生活の状況

通院と服薬は続けていましたが、薬への不信感から飲み忘れることも多く、症状は改善しませんでした。
抑うつが強い時期には、1日中ベッドから起き上がれず、食事を取らないまま酒だけで過ごす日もありました。
入浴も1週間以上行わず、ひどいときには1か月間入浴しなかったこともありました。
交際相手や母親の支えによって、最低限の生活が維持されていましたが、自炊・掃除・洗濯はいずれも他者の手助けが必要でした。
一方、躁状態になると突然掃除を始めたり、衝動的に外出したりするなど、行動に一貫性がなく、反動で強い疲労感と虚脱感が残りました。
他者との関わりも極端に減り、病院の受付でさえ声をかけることに強い抵抗を感じていました。
職場復帰を望みながらも、働けない自分への嫌悪感と無力感にさいなまれ、精神的に追い詰められていきました。

申請までの経緯

初診から数年経過していましたが、当センターでお話を伺う中で、障害認定日時点でも現在と同等の重い症状があったことが判明しました。
そこで、過去に受診していた医療機関にも診断書を依頼し、認定日請求(遡及請求)を行うことにしました。

結果、当時から障害年金3級に相当する状態であったことが認められ、約3年分の遡及受給が決定しました。
うつ・躁の波やアルコール依存を伴うケースでは、通院が中断されることも多く、診断書の取得や経過の整理に特に注意が必要な事例です。

結果

等級

障害厚生年金3級認定

受給額 遡及額

年金額 約60万円

遡及受給 約180万円(3年遡及)

まとめ

双極性感情障害とアルコール依存症が重なった場合、本人の意思では治療の継続や服薬の管理が難しくなることが多く、生活リズムや社会参加に深刻な影響を及ぼします。
今回のケースでは、本人・家族・交際相手それぞれが懸命に支え合いながらも、症状の波により自立した生活が困難な状況が続いていました。
申請の際には、「うつ状態・躁状態の波の大きさ」や「アルコール使用との関連」を丁寧に整理し、
医師にもそれぞれの経過を明確に伝えることが重要です。
また、障害年金の手続きを進める前には、病歴の整理や初診医療機関の確認など、必要な準備が多くあります。
当センターでは、こうした複雑な経過を持つ方にもわかりやすくサポートを行い、安心して申請できるようお手伝いしています。

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