概要
- 62歳・男性・愛媛県
- 変形性膝関節症・人工関節置換
- 可動域制限、歩行困難、階段昇降困難、筋力低下、不安定
相談から申請までの経緯
相談
ご相談者様は、数年前から膝の痛みと腫れを感じていました。
注射やリハビリ、薬物療法を続けながら仕事を続けておられましたが、ある日転倒によるケガをきっかけに状態が急激に悪化しました。
その後の検査で骨折と膝関節の変形が確認され、保存療法での回復は難しいと判断されました。
最終的に人工関節置換手術が必要となり、術後の生活や年金のことを心配されて当センターにご相談くださいました。
治療と生活の状況
手術までは膝の痛みが強く、歩行時に膝が抜けるような感覚があり、転倒しそうになることもありました。
階段の上り下りや長時間の立ち仕事が困難で、職場からも休業の指示を受けるようになりました。
人工関節置換術を受けた後は、一定の改善が見られたものの、体力や筋力は低下し、術前のような動作は難しい状態が続いています。
退院後もしばらくはリハビリを継続しながらの生活で、重いものを持ったり、長距離を歩いたりすることには制限があります。
手術によって痛みは軽減されたものの、完全に元の生活に戻ることは難しく、今後も定期的な通院と経過観察が必要です。
申請までの経緯
人工関節を装着した場合、原則として障害厚生年金3級の対象となります。
ただし、申請には医師の診断書だけでなく、初診日の証明や年金加入状況、事故・受傷の経緯など、複数の書類を整合性を持って準備する必要があります。
今回のケースでは、ご本人の病歴や受診状況の説明がやや曖昧であったため、ヒアリングを重ねながら丁寧に経過を整理しました。
診断書の作成依頼から提出までの一連の流れをサポートし、内容の整合性を確認した上で申請を行いました。
結果
等級
障害厚生年金3級認定
受給額
年金額 約60万円
まとめ
人工関節置換術を受けた場合は、障害年金の対象になることが多いものの、「人工関節を入れた=自動的に受給できる」わけではありません。
申請の際には、初診日や受傷の経緯、治療の流れなどを正確に整理し、提出書類の内容が整合していることが求められます。
今回のように、事故を契機として人工関節を入れたケースでは、受傷原因と病気の経過を明確に区別することが重要でした。
当センターでは、医療機関との連携や書類確認を含め、申請全体を丁寧にサポートし、確実な受給につなげるお手伝いをしています。
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