概要
- 22歳・男性・愛媛県
- てんかん
- 意識消失卒倒・大発作、痙攣、硬直、記憶喪失、頭痛、倦怠感、吐き気、外出制限、周囲の支援不可欠
相談から申請までの経緯
相談
ご相談者様は高校生の頃から突然のけいれんや意識喪失を伴う発作を起こすようになり、日常生活に大きな支障をきたすようになりました。
ご本人は当初、自分が「てんかん」と診断されたことを受け入れられず、服薬をためらっていましたが、頻繁に発作を繰り返すようになり、ご家族も常に目を離せない状態に。
「このままでは本人の将来が心配だ」と感じたお母様からご相談をいただきました。
治療と生活の状況
発症当初は原因が分からず、検査を繰り返しながら経過を観察していましたが、3回目の発作を経て正式に「てんかん」と診断されました。
以降は投薬治療を開始し、薬の調整を続けながら発作のコントロールを試みました。
初期の頃は連日のように発作を起こすこともあり、学校生活も制限され、登下校は常に家族が送迎していました。
薬の副作用による強い眠気や体のだるさから授業への集中も難しく、友人関係や部活動にも影響が出ていました。
大学進学後は一時的に発作が落ち着きましたが、アルバイト中に再び大きな発作を起こし救急搬送され、その後も月単位で発作を繰り返しました。
一時期は海外留学も経験されましたが、現地でも常に友人が付き添う必要がある状態で、一人での生活は危険でした。
最終的には帰国し、ご家族の援助のもとで生活されています。
現在も定期的に通院し、服薬治療を継続されています。
申請までの経緯
若年発症のてんかんは、発作の頻度や強さ、薬の効果などによって症状の安定度が大きく異なります。
そのため、医師と密に連携し、発作の記録や生活上の制限を正確にまとめることが申請の鍵となります。
当センターでは、ご本人とご家族から詳しく発作時の様子や生活の状況を聞き取り、医師に診断書を依頼する際の補足資料として提出しました。
発作後の記憶喪失や外出制限など、日常生活への影響を丁寧に整理し、障害年金の認定基準に沿った形で書類を整えることで、障害基礎年金2級として認定されました。
結果
等級
障害基礎年金2級認定
受給額
年金額 約83万円
まとめ
てんかんは年齢や体調によって症状の変化が大きく、周囲の理解を得にくい病気のひとつです。
「見た目には分からない」「薬で落ち着いているから大丈夫」と思われがちですが、実際には日常生活や就労に大きな制限が生じることがあります。
今回のご相談者様も、家族の支えのもとで慎重に準備を進めることで、若年でも無事に障害年金の受給に至りました。
てんかんで発作のコントロールが難しい方、通学や就労が制限されている方は、早めのご相談をおすすめします。
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