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受給事例:うつ病により障害厚生年金2級(42歳・男性)

概要

  • 42歳・男性・香川県
  • うつ病
  • 抑うつ気分、希死念慮、不眠、倦怠感、意欲低下、食欲不振、頭痛、吐き気
  • 対人恐怖、社会的回避傾向、集中力・注意力の低下、聴覚過敏

相談から申請までの経緯

相談

ご相談者様は、長年勤務していた鉄工所での過酷な労働環境と家庭内での介護負担により、心身の不調を抱えるようになりました。
当初は聴覚過敏と診断され、服薬を続けていましたが改善は見られず、次第に気分の落ち込みや不眠、倦怠感が強くなっていきました。
職場では人間関係の悪化やパワハラに近い状況もあり、出勤できない日が増えていきました。
その後うつ病と診断され休職を余儀なくされましたが、体調は回復せず、最終的には退職。現在は就労が困難な状態が続いています。
収入はスーパーでパート勤務をしている奥様の収入に頼る状況で、金銭的な不安が大きくなったことから、今後の生活の安定を図るために障害年金の申請を検討され、当センターへご相談いただきました。

治療と生活の状況

受診時にうつ病と診断され、服薬と定期的な通院を開始しましたが、副作用による吐き気や体調不良が強く、薬の調整が続きました。
服薬によって頭痛や吐き気は軽減したものの、抑うつ気分や意欲の低下は改善せず、不眠も続きました。
休職中は外出する気力がなく、一日中自宅で過ごすことが多く、食欲も低下。家事は妻が行い、体調の良い日に洗濯物を干すなど、わずかな手伝いができる程度でした。
気分の波はあるものの、ほとんどの日は沈んだ状態で、飲酒量が増え、アルコールを飲まないと眠れない状況に陥っていました。
1年の休職期間を経て退職。その後も通院と服薬を継続していますが、体調は不安定で、環境を整えるため家族の支援を受けて実家近くに転居しました。
しかし引っ越しによる疲労や環境の変化でイライラや気分の落ち込みが強まり、外出できない時期もありました。
現在も抑うつ状態が続き、社会復帰の見通しは立っていません。

申請までの経緯

ご相談時には、長期の治療にもかかわらず改善が見られず、就労不能の状態でした。
当センターでは、発症から現在に至るまでの経過を丁寧にヒアリングし、職場でのストレス要因や聴覚過敏の影響、生活上の支障を整理しました。
その内容をもとに、医師に現状を正確に伝えるための診断書作成依頼書を作成し、診察時に提出しました。
また、ご本人の負担を軽減しつつ、生活の実態や金銭的困難を詳細に記した「日常生活状況申立書」を作成し、医師への補助資料として添付しました。

これらの資料をもとに、障害年金の申請を行いました。

結果

等級

障害厚生年金2級認定

受給額

年金額 約160万円

まとめ

本件は、職場環境や家庭内の介護負担を背景にうつ病を発症し、聴覚過敏や不眠、パニック発作など多彩な症状が重なった事例です。
治療や服薬を続けても症状は長期化し、現在も家族の支えを受けながら生活されています。
申請にあたっては、医師に生活実態を正確に伝えるための診断書依頼書と申立書を丁寧に整えたことで、症状の重さと生活上の困難が適切に評価されました。
発症経緯だけでなく「生活の実情」を具体的に示すことが、適正な等級認定につながった好事例といえます。

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