概要
- 46歳・男性・香川県
- 腎機能障害・人工透析
- 高血糖、倦怠感、液疲労感、むくみ、体重減少
- 糖尿病、糖尿病性網膜症、眼底出血、網膜剥離、緑内障、白内障
相談から申請までの経緯
相談
20代の頃、勤務先の健康診断で糖尿病を指摘されていましたが、自覚症状が乏しく、再検査や治療を受けないまま経過しました。
その後も高血糖を指摘されながら受診せずに過ごしていましたが、30代半ばで視界の異常を感じ眼科を受診。
糖尿病性網膜症、眼底出血、網膜剥離、白内障などの合併症が見つかり、複数回の手術と血糖コントロールが必要となりました。
40代に入ると腎機能が急速に悪化し、倦怠感や浮腫、動悸、貧血といった症状が強くなり、仕事の継続が困難となって退職。
その後も改善は見られず、最終的に人工透析が開始されることとなり、障害年金の申請について相談に来られました。
治療と生活の状況
発症当初は自覚症状に乏しく、通院や治療を行っていなかったため、健康診断での指摘から本格的な治療開始まで長い空白期間がありました。
眼科では糖尿病による合併症が進行しており、網膜剥離や眼底出血に対して複数回の手術を実施。
その後も視力低下が続き、通院と治療を繰り返していました。
さらに腎機能の低下により、立ちくらみや強い倦怠感、息切れ、浮腫、貧血などの症状が顕著となり、立ち仕事ができなくなりました。
通院には家族の送迎が必要となり、買い物や家事も家族の支援に頼る生活が続いていました。
体調の悪化により就労を継続することができず、退職後は在宅で療養。最終的に週3回の人工透析を開始し、現在も治療を継続しています。
申請までの経緯
人工透析を受けている場合、障害年金制度上は原則として2級に該当します。
しかし、実際の申請では「初診日」が重要なポイントとなり、長期間の受診中断や複数の医療機関受診がある場合には証明が難しくなります。
本件では、健康診断での指摘から正式な受診までに長い期間があったため、初診日の特定に不安がありました。
そこで、過去に受診した医療機関の記録を一つずつ確認し、カルテの保存状況を踏まえながら必要な証明書類を収集。
また、生活状況や就労歴を整理し、体調悪化の経緯や生活制限の進行を丁寧にまとめて医師へ共有。
診断書に実際の経過が正確に反映されるよう調整を行いました。
このような専門的な整理・調整を代行することで、複雑な手続きもスムーズに進めることができました。
結果
等級
障害厚生年金2級認定
受給額
年金額 約130万円
まとめ
人工透析を行っている方は原則として2級に該当しますが、初診日の証明や通院経過の整理が課題となるケースが少なくありません。
本件では、複数の医療機関の情報を正確に整理し、発症から透析導入までの経緯を丁寧に証明することで、早期に受給へとつなげることができました。
医療記録や生活状況を的確にまとめることが、スムーズな申請と確実な受給につながる好事例といえます。
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