概要
- 34歳・女性・香川県
- 情緒不安定性パーソナリティ障害、中等度知的障害
- 過食症状、感情コントロール困難、自傷・自殺企図
- 通院・服薬困難、対人関係困難、援助依存、育児困難
相談から申請までの経緯
相談
このかたは学生時代から人間関係や感情コントロールに難しさを感じており、その後も抑うつ症状や知的な困難さから安定した就労や生活が難しい状況が続いていました。子育てをしながら日常生活を送るのも非常に大きな負担となり、ご家族のサポートなしでは立ち行かない場面が多くあり障害年金申請を考えられましたが、一人ではとても申請準備を整えられないと思い私どもに代行を依頼されました。
治療と生活の状況
これまで複数の医療機関での治療を受け、カウンセリングや投薬治療を継続してきました。日常生活では気分の落ち込みや強い不安、衝動的な行動が繰り返され、家事や育児を一人でこなすことは困難な状態でした。
さらに、軽度知的障害により新しいことを覚えるのに時間がかかる、状況判断が難しいといった特性も重なり、社会的な自立は極めて難しいといえる状況でした。
申請までの経緯
本来情緒不安定性パーソナリティ障害は「神経症」に分類されるため、単独では障害年金の対象とはなりません。しかし今回のケースでは、軽度知的障害が併存していること、さらにうつ病による抑うつ症状が加わっていることから、障害年金の審査対象となりました。
申請に際しては、これまでの経過を丁寧に文章にまとめ、医師にお渡しした上で診断書を作成していただきました。医師がご本人の生活状況を正確に反映した診断書を作成してくださったことが、結果につながった大きな要因となりました。
結果
等級
障害基礎年金2級認定
受給額
年金額 約140万円(子の加算額含む)
まとめ
20歳前から症状が始まる摂食障害や感情コントロールの障害は、長期間にわたり生活全般に深刻な影響を及ぼすことがあります。本件でも、過食や自傷行為、感情の爆発などが持続し、日常生活や子育てを家族が全面的に支える状況でした。こうしたケースでは、通院歴や生活の困難さを丁寧に整理し、診断書に反映させることが適正な認定につながります。初診が20歳前の方や長年の症状でお悩みの方も、ぜひ一度ご相談ください。
コメント