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受給事例:高次脳機能障害により障害基礎年金2級(56歳・男性)

概要

  • 56歳・男性・香川県
  • 高次脳機能障害、脳出血
  • 記憶力低下、方向感覚喪失、複数自称の関連性理解困難、失語、聴覚過敏
  • 性格変化、感情コントロール不能、無気力、自暴自棄
  • 服薬管理困難、外出困難、入浴困難、常時介助が必要

相談から申請までの経緯

相談

相談者様は一人暮らしをされていましたが、脳出血の発症後はご実家に帰省し、ご家族と生活を共にされるようになりました。
しかし、脳出血による後遺症として高次脳機能障害が残り、性格や感情の変化が顕著に見られるようになりました。
特に感情のコントロールが難しくなり、家族との会話も成立しにくくなるなど、日常生活に大きな支障をきたすようになりました。
こうした状況がご家族の生活にも影響を及ぼしており、ご兄弟から「家族だけでは支えきれない」との相談を受け、当事務所へご依頼をいただきました。

治療と生活の状況

脳出血発症後、降圧治療を継続していたものの、記憶力・判断力の低下、感情の不安定化、行動抑制の困難などが顕著に見られました。
また、中心視野の欠損による視覚障害もあり、周囲が暗く見える・物が見づらいなどの症状も継続していました。
自分の思い通りにならないと暴言や怒鳴り声を上げたり、自分の頭を叩く・机に打ちつけるなどの自傷的行動も見られ、家族での対応が困難な状態でした。
また、服薬管理や食事・着替え・家事など、日常生活のほとんどにおいて家族の支援が必要であり、一人での外出も不可能となっていました。

申請までの経緯

脳血管疾患の後遺症の中でも、相談者様は麻痺などの肢体障害ではなく高次脳機能障害による認知・情動面の障害が主体でした。
そのため、診断書作成時には身体的な所見だけでは十分に実態が伝わらないおそれがあり、ご家族から詳細な生活状況をヒアリングして整理を行いました。
ヒアリング内容には、
記憶・理解・判断力の低下、
感情の爆発や暴言、
自傷行為、
日常生活における支援の必要性、
といった具体的な状況を丁寧にまとめ、医師に提供しました。
主治医は障害年金用診断書の作成経験が少なかったため、当事務所から診断書記載の要点や生活面の具体的エピソードを共有し、正確な診断書作成をサポートしました。

結果

等級

障害基礎年金2級認定

受給額

年金額 約83万円

まとめ

本件は、脳出血後の後遺症として高次脳機能障害が主体となった稀なケースです。
身体的な麻痺がなくても、記憶・判断・感情の障害が日常生活に深刻な影響を及ぼすことがあるため、
医師やご家族との丁寧な情報共有が認定の鍵となりました。

当事務所では、申請後も認定結果を踏まえたご家族からのアフターサポートにも対応しており、
今後の生活支援や必要に応じた額改定請求など、継続的な支援体制を整えています。

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