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受給事例:軽度知的障害により障害基礎年金2級(20歳・男性)

概要

  • 20歳・男性・愛媛県
  • 軽度知的障害
  • 言語発達地帯、自己表現困難、感情コントロール困難
  • 突発的粗暴行動、自発的行動困難、支持依存傾向
  • 集団適応困難、コミュニケーション困難、金銭管理困難

相談から申請までの経緯

相談

ご本人は幼少期から発達の遅れがあり、学齢期においても学習の理解や対人関係の形成に困難を抱えてこられました。成人後も知的障害により一般就労は難しく、軽作業に従事しても作業手順の習得や継続に支援を要するなど、長期的な就労継続には至りませんでした。
日常生活では金銭管理や公共交通機関の利用など社会生活上の基本的な行為に支援が必要で、単独での自立生活は困難な状況でした。こうした状況から、お母様は「将来にわたりこの子の生活をどのように支えていけばよいのか」と強い不安を抱かれ、障害年金の申請についてご相談くださいました。

治療と生活の状況

幼少期より発達相談や療育機関での支援を受けており、学童期以降も特別支援学級・特別支援学校で教育を受けてきました。社会に出てからも支援付き就労や短期入所、就業生活支援センターの面談などを通じて生活を維持していましたが、判断力や金銭感覚、対人対応などの面で常に家族のサポートが必要でした。
現在も家庭での生活を中心に送りつつ、母親が金銭管理・通院・日常生活全般をサポートしています。本人は環境への順応性はあるものの、自発的な判断や臨機応変な対応は困難であり、継続的な支援を必要としています。

申請までの経緯

知的障害は生来のものであるため、初診日の特定にあたっては療育手帳の判定記録や幼少期からの発達相談記録を中心に確認しました。医療機関の受診が途切れている時期もありましたが、その間の生活状況・教育歴・支援利用の経過を丁寧に整理し、障害の一貫性と継続性を明らかにしました。
お母様からの詳細な聞き取りをもとに、日常生活での困難(計画的な金銭管理ができない・公共交通機関を一人で利用できない・感情のコントロールが難しい等)を文書化し、主治医へ提供。診断書作成に際しても、生活上の具体的な支障が十分に反映されるよう支援しました。こうして資料と証拠を整え、申請に至りました。

結果

等級

障害基礎年金2級認定

受給額

年金額 約83万円

まとめ

知的障害の場合、病名だけでなく「日常生活にどのような支障があり、どの程度の支援が必要か」を具体的に示すことが重要です。
当事務所では、幼少期からの経過や支援歴を丁寧に整理し、診断書や申立書に一貫性をもたせることで、適正な認定につなげる支援を行っています。

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