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受給事例:統合失調症により障害基礎年金2級(38歳・女性)

概要

  • 38歳・女性・愛媛県
  • 統合失調症
  • 幻覚、幻聴、被害妄想、感情の爆発、希死念慮、自傷行為
  • 対人不安、社会的交流・就労不可

相談から申請までの経緯

相談

出生時は未熟児(2300g)でしたが、発育自体には大きな問題はなく、幼少期は保育園で他の児童と一緒に過ごすこともできました。しかし、小児喘息や複雑な家庭環境により、安心して生活できる居場所は限られていました。
小学校低学年のころから体調不良で登校できない日が増え、中学・高校時代も通学はほとんどありませんでした。16歳で現在の夫と出会い生活を共にするようになりましたが、18歳で妊娠・出産した際、夫の不貞など家庭内の変化をきっかけに精神的に不安定になり、感情のコントロールが難しくなるなど症状が顕著になり私どもに申請代行を依頼されました。

治療と生活の状況

20歳前後に専門医療機関で診断を受け、月1回の通院と服薬を開始しました。服薬により自傷行為の頻度は減少しましたが、外出や人との接触が困難な状況は続き、就職もできず育児や家事は主に母親が担っていました。
離婚や生活保護の受給、母親の死去など生活環境の変化を経ても症状は改善せず、現在は従姉妹と一緒に通院することで治療を継続しています。従姉妹と行動を共にすることで、家の中や外出時も不安や恐怖が少し和らぐため、日常生活を送る上で欠かせない存在です。
現在の生活は、朝8時に起床し、夫が用意した朝食をとった後は、従姉妹と一緒に子どもを保育園へ送迎することがほとんどです。それ以外は自宅の布団の上で過ごすことが多く、トイレに行く以外は動かない日もあります。夜は眠れないことが多く、睡眠薬を使用しても30~60分ほどしか眠れません。人と会うことには強い恐怖を抱え、外出や会話はほぼ従姉妹と一緒でなければできません。

申請までの経緯

申請にあたっては、これまでの通院歴や日常生活の困難さを整理した文書を作成し、医師に見てもらった上で診断書を作成してもらいました。この文書には、以下の点を詳しく記載しています。
・日常生活の大部分を家族や従姉妹に依存していること。
・布団からほとんど動けない生活や、睡眠障害による生活の制約。
・自傷行為や感情制御の困難、対人関係の制限など精神機能の障害が持続的であること。
・従姉妹との支え合いがなければ生活が成立しないこと。
こうして整理した情報を医師と共有することで、診断書には症状の具体的な影響や生活制限の状況が正確に反映され、申請の際に障害の程度を的確に伝えることができました。

結果

等級

障害基礎年金2級認定

受給額

年金額 約130万円(子の加算額含む)

まとめ

20歳前に発症する統合失調症などの精神疾患は、経過が長期にわたるため、症状や生活の実態を正確に伝えることが難しい場合があります。申立書では、これまでの生活歴や支援の必要性を丁寧に整理することが重要です。初診が20歳前の方も、どうぞ一度ご相談ください。

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