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受給事例:精神遅滞により障害基礎年金2級(20歳・女性)

概要

  • 20歳・女性・香川県
  • 軽度知的障害
  • 対人負担、コミュニケーション障害、抽象的思考困難、判断力・理解力の遅れ、てんかん発作
  • 自発性低下、対人不安、言語理解の弱さ、単独行動困難

相談から申請までの経緯

相談

相談者様は妊娠25週、体重800g未満の超低出生体重児として出生し、誕生直後から複数の合併症により長期入院と手術を経験されました。退院後も発達や運動・言語の遅れがあり、日常生活の多くで家族の支援が欠かせない状態でした。
小・中・高校を通じて特別支援教育を受け、生活全般で指示や介助を必要としていました。
就職後は環境変化や指示理解の困難から体調を崩し、過呼吸やうつ状態、夜尿などの症状が出現。仕事を継続できなくなりました。
20歳を迎えるにあたり、お母様より今後の生活と医療費負担軽減のため障害年金申請のご相談をいただきました。

治療と生活の状況

出生直後からNICUでの集中治療と複数回の手術を受け、退院後も小児科・神経科・リハビリ科などに定期通院していました。
現在も定期的な通院と服薬を継続しており、疲労や緊張によって体調を崩しやすい状態が続いています。
日常生活においては、食事、入浴、衣服の着脱、排泄などほとんどの動作に介助や見守りが必要です。
また、予定や手順を自分で管理することが難しく、周囲の声かけや支援がなければ行動を開始できません。
環境の変化や人との関わりに強い不安や緊張を感じ、ストレスがかかると過呼吸や涙、身体のこわばり、夜尿などの症状が見られます。

申請までの経緯

本件は「20歳前障害」としての障害基礎年金申請でした。
この制度では、幼少期からの発達・通院経過、学校での支援状況、家庭での生活状況を一貫して整理し、障害の持続性を明確に示すことが求められます。
申請代行では、以下の作業を行いました。
・幼少期から現在までの通院・療育・教育記録の整理
・日常生活における支援内容や行動制限の具体的な整理
・環境変化に対するストレス反応(過呼吸・夜尿・情緒不安定など)の経過整理
・医師への依頼書作成により、診断書へ生活能力の制限を正確に反映

これらをもとに、医師との連携を図りながら申請書類を整備しました。
ご本人が知的障害と適応困難を抱えているため、ご家族のみで進めるのは極めて困難でしたが、代行により手続きを円滑に進めることができました。

結果

等級

障害基礎年金2級認定

受給額

年金額 約83万円

まとめ

本件は、超低出生体重児としての出生後から一貫して支援が必要な状態であり、発達・生活両面での制限が継続していることを丁寧に立証した事例です。
20歳前障害による申請では、発症から成人までの長期経過を正確にまとめることが重要であり、適切な資料整理と専門的サポートによってスムーズな認定につながりました。

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