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受給事例:発作性夜間ヘモグロビン尿症により障害厚生年金2級(56歳・男性)

概要

  • 56歳・男性・愛媛県
  • 発作性夜間ヘモグロビン尿症
  • 摂家級・血小板減少、骨髄不全、体力低下、疲労感、倦怠感
  • 家事困難、外出困難、動作緩慢、日常生活動作困難

相談から申請までの経緯

相談

相談者様は56歳男性。若い頃は趣味でトライアスロンを楽しむなど健康的な生活を送っていましたが、約12年前からランニング中に心拍数の異常上昇や強い倦怠感、眠気などを自覚するようになりました。勤務先の健康診断で血液異常を指摘され、精密検査の結果「再生不良性貧血」と診断。治療を継続するも体力の低下が進行し、勤務継続が困難となり退職を余儀なくされました。
その後、体調の回復を経て再就職したものの、再び体調が悪化。近年では骨髄検査により「発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)」と診断され、心拍上昇や倦怠感のため日常生活の多くを母親の支援に頼る生活となっています。稀少疾患であり、進行とともに生活への影響が大きくなることから、今後の生活維持と治療継続に強い不安を抱え、障害年金の申請を希望されました。

治療と生活の状況

初期は再生不良性貧血として診断され、服薬治療と定期的な血液検査を継続していましたが、貧血症状の改善は見られず、疲れやすさや動悸が持続。体力の低下により製造現場での勤務が難しくなり、長期休職ののち退職となりました。
再就職後も血小板数の低下や息切れ、発汗、倦怠感などの症状が徐々に悪化。現在は発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)に進展し、わずかな動作でも心拍が上昇するため、掃除や洗濯などの軽作業も困難です。入浴後や夜間の移動時には息苦しさが強く、外出や散歩も制限されています。食事や身支度など身の回りのことも母親の支援を受けて行っており、体調変動時には随時受診が必要な状態です。

申請までの経緯

本件では初診日が10年以上前に遡るため、複数の医療機関における診療記録を丁寧に整理し、再生不良性貧血からPNHへの診断経過を明確化しました。血液検査・骨髄検査・LDH値などの客観的資料を時系列で整理し、疾患の進行を裏付ける証拠を整備しました。
また、血液疾患の診断書では項目の記載漏れが審査に影響するため、主治医には記載上の注意点を具体的に伝達。PNHが稀少疾患であることから、障害年金用診断書の作成経験が少ない医師にも分かりやすいよう、日常生活の制限や就労困難の実情(息切れ、入浴困難、動作時の強い疲労など)をまとめた報告書を添付して依頼しました。
これにより、診断書・申立書・検査記録の整合性を保ち、的確な内容で申請を行うことができました。

結果

等級

障害厚生年金2級認定

受給額

年金額 約180万円

まとめ

長期間にわたる病歴を正確に整理し、再生不良性貧血から発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)への進展を明確に示したことが認定につながりました。
また、医療機関への情報提供を通じて診断書内容を適切に整えた点も大きな要因です。
血液疾患のように症状の変動が大きく、稀少疾患に分類される病気では、病歴と生活状況を丁寧にまとめることが、正確な等級認定につながります。

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