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受給事例:持続性気分障害により障害基礎年金2級(54歳・女性)

概要

  • 54歳・女性・愛媛県
  • 持続性気分障害
  • 抑うつ気分、不安感、イライラ、意欲低下、希死念慮、情動不安定、衝動性
  • パニック発作、引きこもり、過剰服薬、拒食と暴食の繰り返し
  • ギャンブル依存、クレジットカード濫用、浪費、借金

相談から申請までの経緯

相談

ご相談者様は、5〜6年前から気分の落ち込みや倦怠感が続き、当初は更年期障害による体調不良だと思い、病院を受診されていました。
しかし、通院を続けても症状は改善せず、仕事や家事が思うようにできず、日常生活の多くをお母様や娘さんに頼らざるを得ない状況が続いていました。
次第に金銭感覚が失われ、浪費や借金が重なり、自傷行為に至ることもあり、ご家族も強い不安を感じておられました。
このような状況の中で「自分の状態は障害年金の対象になるのではないか」と考えられ、当事務所へご相談いただきました。

治療と生活の状況

最初の受診は更年期障害としての治療でしたが、うつ症状や不安、衝動的な行動が改善しなかったため、その後精神科を受診されました。
精神科では双極性障害の診断を受け、投薬治療を続けられています。服薬により一時的に落ち着くこともありましたが、気分の波が大きく、浪費や暴言、過呼吸などの症状が再び現れることもありました。
生活面では、家事や金銭管理が困難で、一人で外出すると衝動的に買い物をしてしまうことが続いたため、家族が車の鍵を管理し、外出を制限する必要がありました。
入浴や着替えもままならず、昼夜逆転した生活になることも多く、母親と娘の支えによってどうにか日常生活を送っている状況でした。

申請までの経緯

今回のケースでは、初診が更年期障害としての内科受診であったことから、初診日の特定と診断書の依頼方法に工夫が必要でした。
当事務所では、医療機関への照会を行い初診日を確認したうえで、必要な証明書類を整えました。
また、医師に対しては「家庭での支援がなければ生活が成り立たないこと」「金銭管理や衝動行動により家族が常時見守っていること」など、生活上の困難を具体的に伝える依頼文を作成しました。
さらに、借金や浪費の経緯、日常生活の実態を整理した補足資料を添付することで、診断書と申立書の内容を整合させ、申請書類全体の説得力を高めました。
ご本人やご家族だけでは難しい手続きや書類準備を当事務所でサポートし、安心して申請まで進めることができました。

結果

等級

障害基礎年金2級認定

受給額

年金額 約83万円

まとめ

この事例では、当初の受診が更年期障害によるものであったため、精神疾患としての初診日の扱いが難しく、申請書類の整え方に注意が必要でした。
しかし、医療機関との連携と、生活状況を具体的に伝える工夫によって、適切な等級での認定につながりました。
精神疾患による障害年金申請では、診断名だけでなく「実際にどのような支援がなければ生活できないのか」を明確に示すことが重要です。
本件は、家族の支援を受けながらも生活に著しい制限があることを丁寧に伝えることで受給につながった好事例といえます。

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