概要
- 55歳・男性・香川県
- パーキンソン病
- 歩行困難、バランス障害、片足立位保持困難、言語障害、構音障害
- 薬効持続時間短縮、薬効のムラ、日常生活動作困難・ADL低下
相談から申請までの経緯
相談
相談者様は40代半ばに下肢の違和感や歩行時の不安定さを自覚しました。
当初は軽度で、日常生活や仕事に大きな支障はなかったため様子を見ていましたが、その後手指の動きの制限や言語障害などの症状が現れ、10年ほどかけて徐々に進行していきました。
通院は断続的に行われており、症状が明確に進行してからパーキンソン病の診断が確定しました。長期間にわたる経過と通院記録の整理が必要な案件でした。
治療と生活の状況
服薬による治療を継続していましたが、パーキンソン病特有の「オン・オフ」現象により、体の動きが比較的良好な時間と、思うように動けない時間の差が大きくなっていました。
日常生活では、歩行時の転倒リスクや手指の震え・しびれによる食事動作の困難、入浴や着替えなどの介助の必要性が徐々に増し、家族の支援が欠かせない状態となっていました。
特に「オフ」時には、立位保持の不安定さ・動作緩慢・構音障害などが強く現れ、社会生活への影響が顕著でした。
申請までの経緯
本件では、長期間にわたる通院記録と症状経過を正確に整理し、初診日の確定を行いました。
加えて、以下のような準備を進めました。
・オン・オフ時それぞれの症状を詳細にまとめ、日常生活への影響を具体的に記載
・医師に依頼し、診断書にオン・オフの差が正確に反映されるよう依頼文書を作成
・通院記録の時系列整理、服薬状況・日常動作の実態を生活状況申立書として明文化
こうした準備を通じて、医師との連携や書類作成をスムーズに行うことができ、ご本人やご家族の負担を最小限に抑えながら申請を進めることができました。
結果
等級
障害厚生年金2級認定
受給額
年金額 約200万円(配偶者の加算額含む)
まとめ
パーキンソン病は経過が長く、症状の波も大きいため、初診日の確定やオン・オフの整理が重要になります。
本件では、代行による正確な経過整理と医師との連携により、早期かつ的確な認定につながりました。
年金の受給により、今後の治療継続と生活支援体制の安定が見込まれています。
コメント