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受給事例:パーキンソン病で障害厚生年金2級・5年遡及350万円(56歳・男性)

概要

  • 56歳・男性・香川県
  • パーキンソン病
  • 手の震え、体の傾き、動作緩慢、姿勢保持困難、歩行困難、運転困難、起立困難
  • 倦怠感、記憶障害、意識消失、服薬困難、判断力低下
  • 入浴困難、食事・服薬困難、外出困難、救急搬送
  • 職務変更、勤務時間短縮、欠勤増加、退職

相談から申請までの経緯

相談

相談者様は約10年前に手の震えや肩の痛みを自覚し、整形外科を受診しました。当初は変形性頚椎症や椎間板ヘルニアと診断され、保存療法を続けていましたが、症状が改善しなかったため神経内科での精査を受けたところ、最終的にパーキンソン病と診断されました。

その後も長年にわたり治療を継続してきましたが、症状は徐々に悪化し、身体の動作や判断力に大きな制限が生じるようになりました。高齢のご両親と同居していたものの、日常生活もままならない状態となり、支援が必要な場面が増えたため、弟様が中心となって障害年金申請について相談に来られました。

治療と生活の状況

発症当初は右手の震えが主な症状でしたが、徐々に症状が進行し、服薬による眠気や判断力の低下も見られるようになりました。そのため、職場ではフォークリフト運転から補助業務に変更され、勤務時間も短縮されるなど就労に制限が生じました。
日常生活でも支障が大きくなり、立ち上がれない、体の傾きにより車の運転や浴槽の出入りが困難になる、外出までに時間がかかる、トイレ動作が間に合わず紙パンツを使用するなどの状態となっていました。近年は症状の進行が顕著で、転倒や無動状態により救急搬送されることもありました。ご両親も高齢で介護を必要としていたため、一人での生活が難しくなり、弟様が中心となって支援されていました。

申請までの経緯

障害年金の申請は、入院中の相談者様に代わり、弟様からの依頼により進めることとなりました。
まず、入院先の病院内面談室にて直接ヒアリングを行い、日常生活動作の実態や服薬状況、就労制限の内容などを詳細に確認しました。これらの情報をもとに、病歴・就労状況等申立書や診断書作成の参考資料を作成し、医師に正確な情報が伝わるよう整理しました。
初診から約10年が経過していましたが、同一病院で長期間にわたって通院していたためカルテの保存状態が良好であり、認定日請求に必要な資料を整えることができました。また、入院中で直接の外出が困難な状況であったため、病院スタッフやソーシャルワーカーとも連携しながら、申請者の負担を最小限に抑え、障害の実態を正確に反映した書類作成を進めました。

結果

等級

障害厚生年金3級(障害認定日)➡️ 障害厚生年金2級(現症)

受給額 遡及額

年金額 約140万円

遡及受給 約350万円(過去5年分)

まとめ

本件は、パーキンソン病のように初診日から長期間が経過しているケースでも、同一医療機関での長期通院によりカルテが保存されている場合、認定日請求が可能であることを示す事例です。
入院中で本人が外出できない状況でも、病院内での丁寧なヒアリングと医療スタッフとの連携により、障害の実態を正確に反映した申請書類を作成できました。結果として、適正な評価が得られ、遡及分を含む十分な受給につなげることができました。

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