メール よくある質問

ブログ

受給事例:うつ病により障害基礎年金2級(56歳・男性)

概要

  • 56歳・男性・愛媛県
  • うつ病
  • 抑うつ気分、無気力、意欲低下、不安感、緊張感、パニック発作、不眠、過眠
  • 感情の不安定さ、自己否定感、注意散漫、集中力低下、対人恐怖、金銭管理困難、自己破産

相談から申請までの経緯

相談

ご相談者様は、20年以上前にうつ病の症状で初めて医療機関を受診して以来、複数の病院を転々としながら治療を続けてこられました。
しかし、いずれの病院でも症状の改善には至らず、仕事を始めても長く続けることができない状態が続いていました。次第に生活費や借金の管理も難しくなり、最終的には自己破産の手続きを取らざるを得ないほどに生活が困窮していました。
その後も再就職は叶わず、外出もままならない引きこもりの生活が続いていた中で、知人から障害年金制度の存在を聞き、当事務所に相談されました。

治療と生活の状況

ご相談者様は長年にわたり、うつ病とパニック障害の症状に苦しんでこられました。
うつ状態の時期には、極端な無気力や抑うつ感、倦怠感が強く、食事や入浴などの基本的な生活動作もままならない状態でした。外出はほとんどできず、家族以外との交流もほとんどなく、社会的な孤立が続いていました。
また、パニック発作による強い不安感や過呼吸、動悸などの症状もあり、公共交通機関の利用や人混みへの外出が困難となっていました。治療のために通院を試みることもありましたが、症状の波が大きく、通院が中断してしまう時期も多くみられました。
このように、長期間にわたり日常生活および社会生活の両面で著しい制約を受ける状態が続いていたことから、精神的にも経済的にも極めて不安定な生活を余儀なくされていました。

申請までの経緯

当事務所では、まず初診日を特定するため、過去の医療機関の記録調査から着手しました。
しかし、初診が20年以上前であり、当時の医療機関はすでに廃業していたため、記録の確認は容易ではありませんでした。調査を重ねた結果、初診医のご子息が近隣で新たに開業していることが判明し、連絡を取ったところ、先代の病院で確かに受診歴があったという事実を証明していただくことができました。
さらに、その後通院した複数の医療機関とも連携を取り、受診状況等証明書の取得を進めました。併せて、ご本人の症状経過や日常生活での困難さを丁寧に整理し、診断書の内容と齟齬が生じないよう一貫した申請書類を整えました。
医療記録の入手が難しい案件ではありましたが、粘り強く確認と補強を重ねることで、初診から現在までの経過を証明できる形にまとめることができました。書類作成から提出までを一貫してサポートした結果、審査に必要な情報が揃った状態で申請を完了させることができました。

結果

等級

障害基礎年金2級認定

受給額

年金額 約83万円

まとめ

本件は、初診から20年以上が経過し、当時の医療機関が廃業していたという非常に難しいケースでした。それでも、関連医療機関への照会や受診記録の追跡により、受診事実を証明できたことで申請が成立しました。
長期間にわたりうつ病およびパニック障害による社会的制約が続いていたことが、障害基礎年金2級の認定につながった重要な要素です。
このように、初診日が古い場合でも、医療機関や関係者への丁寧な照会・確認を行えば、申請の道が開けることがあります。
専門家による支援を受けることで、複雑な経過を持つ案件でも確実に手続きを進めることが可能です。本事例は、その好例といえるでしょう。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る