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受給事例:うつ病により障害基礎年金2級を受給(30歳・女性)

概要

  • 30歳・女性・愛媛県
  • うつ病
  • 重度うつ状態、気分変動、認知機能低下、衝動性行動、薬物依存傾向、感情爆発、パニック発作
  • 育児・家事不能、社会的孤立、意思疎通困難、服薬依存傾向、家族支援依存、社会的機能低下

相談から申請までの経緯

相談

ご相談者様は10年以上前にうつ病を発症し、以降長期にわたり治療を続けてこられました。
症状は改善と悪化を繰り返し、気力や集中力の低下、対人関係の困難などにより、日常生活に大きな支障をきたしていました。
現在は再婚され、ご主人と二人で生活されていますが、家事や買い物、外出、社会的な手続きなどの多くを自力で行うことは難しく、ご主人の支援が欠かせない状況でした。
将来の生活や病状への不安が大きくなり、生活の安定を図るために障害年金の受給を検討され、当事務所へご相談くださいました。

治療と生活の状況

うつ病の発症以来、ご相談者様は複数の医療機関で治療を受け、薬の調整やカウンセリングを続けてこられました。
しかし、症状の寛解は得られず、気分の落ち込みや意欲の低下が長期にわたって続いていました。
家事や食事の準備、買い物なども一人で行うことは困難で、外出には常に不安を伴う状態です。通院時にもご主人の付き添いが必要であり、体調の悪い日には外出そのものができないことも多くありました。
また、対人関係への苦手意識が強く、人の多い場所では緊張や動悸を感じてしまうため、社会的な活動はほとんど行えていません。
ご主人は日常的に家事全般を支援し、買い物や食事の準備、服薬の管理、通院同行など生活全般にわたるサポートを行っており、この支えがなければ日常生活の維持は難しい状態でした。

申請までの経緯

当事務所では、まず長年にわたる通院歴を整理し、初診日の特定から取り掛かりました。
初診から10年以上が経過していたため、医療機関への照会や記録の確認に時間を要しましたが、過去の受診履歴を一つひとつ丁寧に整理し、診断書の作成を依頼しました。
さらに、診断書の内容だけでは十分に伝わらない「日常生活上の困難さ」を正確に反映させるため、ご主人の支援内容を詳細に整理しました。
食事や買い物、通院の同行、家事全般の代行といった支援が日常的に行われていることを明示し、医師にも生活実態を共有したうえで診断書に反映してもらいました。
配偶者の支援がなければ日常生活が成り立たないという実態を丁寧に示すことで、より正確な障害状態として評価されやすくなります。
本件でも、ご主人による日常的な介助や精神的支えが生活維持に欠かせないことを具体的に記載し、実情に沿った内容で申請書類を整えました。

結果

等級

障害基礎年金2級認定

受給額

年金額 約140万円(子の加算額含む)

まとめ

本件は、うつ病による長期的な症状の持続と、それに伴う日常生活の著しい制限が認められた事例です。
特に、同居している配偶者のサポートが不可欠であるにもかかわらず、外見上は自立して生活しているように見えてしまうケースでは、支援の具体的な内容を明確に示すことが非常に重要です。
当事務所では、生活状況の聴き取りを丁寧に行い、医療機関やご家族と連携しながら、実態に即した形で申請を進めることにより、正当な等級認定へと導くことができました。
本件は、家族の支援を必要とする生活状況そのものが障害の程度を示す重要な要素であり、その実情を具体的に示したことで、2級として適正に認定された事例です。

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